中国共産党による核恐喝もしくは統治危機転化の作戦(下)

2005/08/28 19:19
 【大紀元日本8月28日】中共は実に邪悪で、狡猾である。しかし、それの邪悪な歴史事実を指摘した上で、その本質を暴くことができる論はかつてなかった。つまり、これまでの中共論は往々にしてそれの邪悪の一部分しか摘発できず、それ以外のものをその偽装によって見逃してしまうのであり、いわば「盲人に象」だったのである。ところで、2004年11月18日より、世界著名の新聞紙『大紀元時報』がシリーズ社説『九評共産党』を次々と掲載し、中共の由来、邪悪な歴史と狂気の現実を史実に基づいてことごとく晒し出した上、綿密な論考をもってその反道徳・反人類・反宇宙的な邪悪な本質を徹底的に暴くことができた。今は中国を始め、世界で大きな反響を引き起こし、その影響はますます広がっていくものと思われる。

 『九評共産党』が発表されて以来、従来「筆」と「銃」を統治の利器にしてきた中共はそれに対し組織内でそれの伝播を阻止する手を打っている以外に、一切反論しない。これは共産党の闘争哲学からすればはなはだ異例のことである。中共は反論したくないのではなく、反論する術がないからである。つまり、全て事実に基づき綿密な論考で作成されたスケールの大きい卓論をあえて強引に反論すればかえってそれの傍証となるし、『九評』の伝播を加速することにもなり、言わば「ミイラ取りがミイラになる」のである。

 『九評』が掲載されて以来、共産党員、またそれの付属組織とされている共青団員等は、次々とその組織から離脱し、今ではその離脱者はすでに370万人を上回り、しかも今後ますます拡大してゆくはずである。中共が幾ばくもない余命を繋ぐことができるのは、それの寄生している媒体となる党員の各々とそれらによって構成されている組織が存在しているからである。もし、党員たちがことごとく離党すれば、中共は瞬時にして解体してしまう。これを知っている中共は目下、『九評』の伝播と党員の離党を阻止することを党の存亡にかかわる最大な政治任務として、さまざまな手段を使って必死に対抗している。今の中国では、マスコミと世論の管理をより厳しくすることや民主・自由思想およびその活動に対する激しい弾圧、また「共産党の先進性を保つ」・「政権を執る能力を高める」運動を行うこと等は、その対策である。

 こういった状況下に、朱氏の爆発的な発言はこの当面の最大な政治問題と無関係とは思われない。

 朱氏が発言した7月14日という時点で、以上のような関連事情を考察すると、以下のことが注目すべきだろう。

 共産党およびそれの関連組織からの離脱者数はすでに300万人に達している。同月の20日すなわち江沢民と中共が法輪功を無実弾圧して六周年を迎えるにあたり、アメリカを始め世界各地で『九評共産党』のシンポジウムや討論会の開催等の一連の活動は、大々的に計画され、今ひとつの高潮を迎えそうであった。しかも、一連の活動の予定参加者の中で国会議員・政治家や中国問題評論家や著名学者等も多数含まれており、言わば中共の邪悪を摘発するハイレベルで大規模な大集会だと想定された。これらに伴って、オーストラリアに政治亡命した中国元駐オーストラリア外交官陳用林氏がマスコミに中共が法輪功などの団体を弾圧・迫害する数々の証拠を示した上、オーストラリアにだけでも中共のスパイが千人以上あると披露した。また、同じオーストラリアに政治亡命している中国天津市元法輪功弾圧専門機関である「610事務室」の警官であった郝鳳軍氏も、中国国内における法輪功学習者への残忍な迫害と虐殺の多くの事実を披露し、また陳氏のスパイ説を傍証した。そして、カナダに政治亡命している元瀋陽市司法局長であった韓広生氏も、高官の立場からあらためて中国国内における法輪功学習者に対する残忍な迫害と虐殺の事実と共産党の邪悪・残忍さを摘発した。政治亡命したこの三人は、共通したところが多い。彼等はいずれも共産党体制内の官僚で、いずれも法輪功に対する理不尽な迫害・虐殺政策をやむをえず実行してきた代行者であり、また共産党の法輪功問題に関わる政策の陰険さとその迫害の残酷さにはなはだ反感の思いを持ち、しかもこれ以上協力することができなくなると思って、思い切って亡命したのである。むろん、陳氏らが国際マスコミに現れ、中共の内々なる秘密を暴いたことは中共にとって、泣き面にハチであり、狼狽極まっていた。

 民心を完全に失ってしまい、解体寸前に臨んでいる中共にとって、「7・20」という未曾有な危機時期を前に、国内外の両方で何らかの手を打ってこの危機を乗り越えることが大至急である。それで、世間を騒がした朱氏の爆発的な発言は、危機転化の作戦として持ち出されたのである。数日後の21日人民元の突然の切り上げも、同作戦の一環だと考えられる。

 要するに、中共は朱氏の赤裸々な核恐喝をもって、国内では、ユーゴ中国大使館「誤爆」事件や日本の教科書問題と靖国問題等の時と同じように、今一度国民のナショナリズム感情を高揚させ、溜まっているマグマを対外的に噴出させることによって、当面の危機を乗り越えて、余命を繋ごうとした。国際では、アメリカや日本や台湾を恫喝すると同時に、特に国際マスコミの注目と世論の重心を『九評共産党』や「離党大衆運動」等のような深刻な「事件」から移転させようと図ったのである。しかし、中共は朱氏の発言を利用して一石多鳥の利を得ようとしたが、作戦の実際効果から見れば、「石を持ち上げたが、かえって自分の足を打ってしまった」のである。

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