中国軍部が揺らぐ、『九評共産党』と脱党の波

2006/05/18 08:45
 【大紀元日本5月18日】中国情報筋によると、最近、中国大陸では数ヵ所の軍区の士官が仮名で中国共産党から脱退する声明を集団で発表した。大紀元社説『九評共産党(共産党についての九つの論評)』と中国共産党から脱退する運動の情報は口コミ、電話、ファックス、電子メール、ラジオなどいろいろなルートを通じ、中国大陸の軍部で迅速に伝わっており、軍部から共産党と関連組織から脱退するする人が増えているという。

 「中国海外退役軍人協会」の責任者・林正央氏の話によると、『九評共産党』は軍の中で広範囲に伝わっており、その衝撃は極めて大きいという。大部分の軍施設にはネットカフェがあり、基本的に中隊以上の士官には皆パソコンが割り当てられている。幹部は皆電子メールアドレスを持っており、情報入手には困らない。彼らは退役軍人などから『九評共産党』や脱党に関する情報を入手している。軍隊から退役した軍人は『九評共産党』と脱党情報を広く伝える主なルートの一つとなっている。退役軍人がすでに軍隊から出て社会に入っているが、まだ軍隊中とつながりを保っているため、軍隊への影響力は強いという。河北省の企業へ就職した一部の退役軍人によると、現在中国大陸の多くの地区では、企業へ転職した元軍人幹部たちが集団脱党を計画していているという。彼らは既に大きな勢力となっており、参加メンバーは日々増加しているという。

 米国在住の政治評論家、新唐人テレビ局時事評論キャスター著名な時事評論家・伍凡氏も、『九評共産党』と脱党は軍隊に大きな影響を与えたと指摘している。中共の内部文書から、軍の中で『九評共産党』と「脱党」などの情報が流布されていることがわかるという。伍凡氏によると、中共の命綱は軍隊であり、1000万人の脱党は中共をますます恐怖に陥れているという。また、伍凡氏は、軍隊の運命は二つしかないと指摘した。その一つは中国共産党の制御から抜け出し、「軍隊の国家化」の路を歩み、中国改革の参与者と防衛者として中国の改革事業を推進すること。もう一つは、『九評共産党』と「脱党」の衝撃の下で、軍部は中共の滅亡と共に瓦解し、将来他の将兵が中国の国防軍を創立すること。

 中共は昨年から軍の中でいわゆる「保先」(先進性を保つ)と「調和社会」を勉強するよう要求し、更に軍の歴史について全面的に復習することを推進してきた。また、何度も内部文書を発表し、常にコントロールを強化してきた。しかし、脱党の反響と勢いはますます大きくなっている。特に、最近瀋陽の年配の軍医が、生きた法輪功学習者から臓器を摘出する事件は軍事系統が深く関わっていると暴露した後、海外からは大量の電話が軍の機関にかかり、軍部に衝撃を与えている。

 軍隊制御のため中共は繰り返し命令

 4月28日に出版された中共中央機関刊行物『求是』(雑誌)には、中国人民解放軍総政治部主任・李続耐氏の「党規約を深く学習、貫徹し 軍隊の党建設を推進する」と題した文章が掲載された。李氏はもっぱら軍隊内部の思想状況、安全防衛などを管理している。伍凡氏によると、この文章は脱退人数が1000万を超えた時に発表されており、共産党の御用雑誌にこのような文章が掲載されたということは、中共軍隊内部が非常に不安定になっているというシグナルであると指摘する。

 昨年8月、中共は連続して党・政府・解放軍の名義で五つの文章を伝達した。内容は、「軍隊に対する党の絶対的な指導を強化する」、「各軍の兵種、軍事国防系統幹部の政治思想、政治紀律、軍紀の審査、鑑定を強化する」、「軍隊の党組織、政治部建設を強化する」、「社会でのパレード、デモ、座り込み、請願、コネを利用して行う陳情活動を組織、参与あるいは支持する行為に対して、断固として厳重に懲罰する」などであった。伍凡氏は、中共のこれらの挙動はいずれも軍が不安定であることを示す強烈なシグナルであり、軍内部の離脱傾向の現れであると指摘する。中共が行ってきた高圧的な政策は、中共がすでに深刻な危機を迎えており、上層部が恐怖感に陥っていることを示すと語った。

 不満を募らせる軍人たち

 この数年間、中国では軍人による大規模な陳情や、退役軍人による抗議活動がたびたび発生している。昨年4月10日、20の省、市の約1600名の退役士官が軍服姿で北京へ陳情にいき、総政治部の西ゲート前で座り込みを行った。

 元上佐の李契克氏は、軍隊の中に、中共の統治制度に不満を感じる人は多いと指摘する。特に下級の将兵は、広範な人民を搾取・抑圧する中共の腐敗統治を非常に嫌悪しており、同政府のために命をかけて働こうとはしない。広範な軍人と彼らの家族も中共統治勢力の抑圧と災いに遭っており、彼らも中共と闘う潜在的な勢力である。

 伍凡氏はかつて軍の中で8年間兵役に服したことがある。彼は、軍人は待遇が低く、上位の職に上がるのが遅く、退役後の生活に保証がないので、士気が上がらず、相当数の軍人が転職、退役を要求し、甚だしきに至っては部隊から逃げていると語った。

 推進の声上がる「軍隊の国家化」

 ここ数年来、中共軍内では度々共産党の絶対指導に反対する文章や演説を発表する人が現れ、「軍隊の国家化」を推進する声が上がっている。

 「アジア時報」によると、米国への留学経験がある一部の将校は、かなり「軍隊の国家化」の方向を認め、軍隊が更に専門化の道に向かって歩むことを期待しているという。しかし、保守派はこのような思想は「一党独裁」の地位に危険を及ぼすと考え、極力反対している。

 今年3月4日、中国国務院に属する経済体制改革研究班は40人近くの中共体制内上層部の経済学者、専門家と政府官僚を招き、中国の市場化した改革過程について討論する「中国マクロ経済と改革のトレンドセミナー」を開いた。同会議で北京大学教授・賀衛方氏は、多党制の推進、軍隊の国家化、報道の自由などの政治改革案を公に提出した。

 中国の著名な中国法律と経済専門家・曹思源氏や女性経済学者・馮蘭瑞氏は賀教授の提案に同意すると示した。曹氏は更に、多くの人が皆このように考えていると指摘した。

 中共保守派に、81年前に国民党右派が開いた反共趣旨の西山会議と例えられ、中国国内外で注目を集めた同会議について、伍凡氏は中国共産党の天運が尽きたことを示すと指摘した。更に伍凡氏は、同会議で苦境を抜け出す道を探し当てることを期待したが、残念ながら共通認識が得られず、今なお苦境の中で回転している中共は、破滅に向かって歩んでいると強調した。

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