軍備技術情報漏洩、在日ロシア人を書類送検

2006年08月20日 15時37分
 【大紀元日本8月20日】スパイ天国と言われる日本では最近軍事情報漏洩報道が絶えない。その中に、中国共産党や北朝鮮以外に、元共産党国家であるロシアも日本軍事情報を狙っているという。多数の事件を通じて防衛庁は注意し始めた。

 大手光学製品および半導体生産メーカーのニコングループ(Nikon Group)の元主任研究員(47)が軍事用の光学通信関連技術を在日ロシア通商代表部職員のロシア人(35)に渡した容疑で、警視庁公安部は今月10日、2人を書類送検した。しかし、書類送検されたロシア人は裁判所に出頭する命令を受け取った後にロシアに帰国したという。

 調べによると、このロシア人はロシア軍参謀本部情報総局(GRU)に所属し、昨年3月からこの元ニコン研究員に接触し始めたという。同10月まで、ロシア人は数回わたって、東京都内の居酒屋で元研究員を招待し、元研究員に数百万円の現金を渡し、ミサイルの発射目標を探知するための「可変光減衰器(VOA)と赤外線感知技術を渡すよう要求したと見られている。

 この元ニコン主任研究員は、「可変光減衰器(VOA)」および赤外線感知技術の研究を担当していた。過去2年間に、彼はVOAに関する情報をロシア人部員に渡したと見られている。

 調べによると、元研究員はロシア人部員に数回の食事を誘われていたが、断れなかったといった。また、同元研究員は、最初の頃ロシア人が彼のすでに発表されている論文を渡すよう要求したが、その後だんだんとエスカレートして、軍事用の赤外線感知技術やVOA技術を渡すよう要求した。元研究員はニコングループに不満があったため、ロシア人の要求に応じて、VOAを渡したという。元研究員は今年3月にニコングループを退職している。

 警視庁公安部は、ロシア人部員が入手したVOAはすでにロシア国内に移されたと明かした。公安部はまた、このロシア人は軍用通信技術を収集するために来日し、不法手段で関連先端技術情報を入手したと認識した。公安部は7月31日にこのロシア人に出廷命令を出したが、このロシア人は8月2日、ロシアに帰国したという。このため、警視庁は外務省に通知し、このロシア人の再入国を拒否するよう求めた。

 ミサイル誘導システムの二大要素

 「可変光減衰器(VOA)」と光通信を安定化する光学素子に関連する最先端技術で、瞬時に大量の情報を転送できる。赤外線感知技術も最新ミサイル誘導技術の一つで、ミサイル発射目標を探知することができる。

 陸上自衛隊が96式多目的誘導システムを使用する場合、ミサイルの先端部分にある赤外線感知器で目標を探知し、光通信を通じて地上部隊に転送する、地上部隊は転送された画像に基づいて、ミサイル目標を誘導することができる。このため、VOAと赤外線感知技術ミサイル誘導装置にも不可欠の軍用技術だ。ニコングループでは機密技術として扱われている。

 防衛庁によると、ロシア軍は現時点でこのようなミサイル技術を持っていない。一方、公安部は以前も日本の関連技術領域に侵入した者がいた可能性が非常に大きいと示した。

 
防衛庁によると、ロシア軍は今現在までまだこのようなミサイル技術を持っていない(AFP/Getty Images)

事件発覚後、ニコングループは遺憾の意を表明し、事件真相の解明に警視庁に全面的な協力していくこと、また社内における内部管理を徹底的に行うようと示した。

 
(記者・任子慧=東京)


関連キーワード
^