中国雲南省:乱開発の禿山にペンキを大量噴霧して「緑化」

2007年02月18日 09時49分
 【大紀元日本2月18日】中国雲南省昆明市富民県勤労郷・梨華村森林保護区内の老首山では、自然石の切り出し採掘が過度に行われて山がすっかり荒れ果て、数ヶ月前に緑色ペンキが大量噴霧された。富民県当局の説明では、県委員会庁舎の風水を改良するためだという。

 「都市時報」2月13日の報道によると、老首山では7-8年前から自然石の切り出しが始まった。村民たちの一貫した住民運動で、数年前にようやく採掘作業が中止されたが、山はすでに荒れて「禿山」になってしまった。ある村人は、「地元の森林保護管理員が村を視察する度に、村民たちは植林用の苗木を要求し続けた」と述べた。

 しかし、昨年の7,8月頃、作業員十数人が大量の油性ペンキを運び込み、草も生えていない山に向かってペンキを大量噴霧した。作業員によると、老首山の真向かいにある富民県委員会・新庁舎の風水を改良するために「緑化」したという。

 「作業員十数人が20日余りに渡りペンキを大量に噴霧し続け、その使用量はトラック1台分にもなった」と村人は語った。数千平方メートルに渡る禿げ上がった山肌は、噴霧されたペンキで「緑化」され、使用済みのペンキ缶・容器は、山中に放置され散乱していた。

 山肌は、岩石ばかりでなく土質部分もあり、一様に厚い油性ペンキでベッタリと塗り込められている。「緑化」された岩石は、水を弾く「船舶用ブランド」の油性ペンキが使用されている。専門家の話では、1000平方メートルの噴霧にはペンキ200キロが必要であり、金額にすると1620元(約2万5千円)程度だ。「匯泰装飾会社」の技術者によると、山肌の泥土部分は一般の材料と異なり、吸収性が優れているため、雨によって希釈されペンキの一部は土壌に浸透することがあるという。そのため、山を「緑化」するのに、何度も繰り返してペンキを噴霧する必要があって、20日余に及ぶ作業が行われたと分析した。その他、地表の状況が変化したり、雨天により侵食されると、泥土部分が再び露呈することがあると指摘、「緑化」状態を維持するには、今後も継続的な噴霧が必要だと説明した。村人たちは、「ペンキを塗りたくる金を苗木に回せば、とっくに山は回復しただろうに!」と嘆いている。

 山を「緑化」した富民県林業局の幹部は、多忙を口実に雲隠れして姿を見せていない。昆明市林業局・事務局長は、関連法規がないので「ノーコメント」だ。昆明市環境保護局のスポークスマンは、住民の健康問題、生態系の破壊がなければ、当局の介入は不適切との認識を示している。関連部署はすべて押し黙り「沈黙は金」とでもいいたげな状況だ。

 村民によると、ペンキの噴霧作業時には異臭が漂っており、村民は胸が苦しくなり、目眩がしたという。また、一部の住民は親戚の家へ一時避難したという。

 油性ペンキの揮発成分には、ホルムアルデヒド、ベンゼン、総揮発性有機化合物(TVOC)が含まれており、長期にわたって吸入すると、鼻腔がん、喉頭がん等を引き起こす。ベンゼンおよびベンゼン系物質は中枢神経系統の麻痺を引き起こし、血液生成を抑制する。TVOCの毒性および刺激性は免疫機能を破壊し、中枢神経系統機能に悪影響を及ぼすほか、消化系統にも影響し、肝臓および血液生成系統が破壊され、致死する可能性もある。

 大陸の地方当局はこれまでも、市街地の景観を美化し、あるいは郊外の概観を改良するため、岩山や土壌、枯葉などにペンキを噴霧して染色を行ってきた。北京市当局が2008年北京五輪を誘致した際にも、国際オリンピック委員会(IOC)の視察メンバーに良い印象を与えるために、老朽化した建築物の外見を整えたり、枯れた芝生を緑のペンキで「緑化」した経緯があり、それはすでに海外の「お笑い」になっていた。
(ネット公開写真)


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