台湾立法委員ら、大陸の臓器移植関与の医師らの入台禁止求める

2007年11月03日 10時00分
 【大紀元日本11月3日】中国医師が台湾で行っている臓器移植斡旋について徹底調査が必要であるとして、台湾立法委員・田秋菫氏、陸委会法制局局長、米人権法律協会アジア地区執行長らは10月29日、台湾立法院で記者会見を開き、台湾にて臓器移植斡旋を行う中国大陸の医師らに対する徹底調査を求め、学術交流を名目にした台湾訪問を禁止し、臓器売買の斡旋に関与した医師を厳重に処罰することなどを呼びかけた。

 中国医師が台湾で臓器移植患者の斡旋事件が報道されてから、台湾行政院大陸委員会は現在、台湾患者を斡旋して中国大陸にわたり臓器移植を行った一部の大陸医師を掌握している。陸委会ならび衛生署は近日中にこれらの医師を対象に、学術交流の名目で台湾にて臓器移植患者の斡旋を禁止する書簡を送ることを明らかにした。

 陸委会法制局局長・楊家駿氏は、臓器の不法摘出の懸念が一掃されるまで、両岸の臓器移植医学交流に特別に関心を寄せることにし、中国大陸の特定医師が台湾で患者を斡旋している実態を中共の関係部門に連絡し、対岸の処理が適切でなければ、中共当局が今年5月1日に公布した「人体臓器移植条例」は実行されていないことが分かり、中国臓器売買の状況は依然として深刻であることが明らかになるとした。

 
陸委会法制局・楊家駿局長は、台湾と大陸方面および仲介する医師に関する情報は把握しているとし、さらに調査を進めている(大紀元・王仁駿)

死刑囚や法輪功(ファールンゴン)学習者を対象に大量の臓器狩りが中国で行われていることが国際社会で問題になっている最中に、天津第一センター病院肝臓移植主任・朱志軍氏が台湾で手術前の調査評価を行ったことが発覚したため、国際人権団体および調査機構はさらに強い関心を示している。

 朱志軍医師は2006年8月に肝臓病防治基金会に招かれ、肝臓がん治療研究討論会に参加するために、台湾を訪問した。また、今年3月4日~8日、台湾の長庚医院の肝臓移植討論会に招待された。朱氏は台北滞在期間中に、台湾の患者と接触した。当時、他に医師2人が現場におり、台北市衛生局はこの医師らについてすでに調査に入った。

 天津第一センター病院が臓器売買に係わっていることは、国際社会で注目を集めている。同病院の臓器移植センター主任・沈中陽氏は、2007年7月に米国で開かれた第1回世界臓器移植大会に参加した際、死刑囚および法輪功学習者の同意を得ていない状況下で臓器移植を行っているとして、米国で拷問罪に抵触したことから、米人権法律協会に提訴された。一方、朱氏は同病院の肝臓移植主任として、昨年10月まで、すでに700以上の肝臓移植手術を行っている。

 米人権法律協会アジア地区執行長の朱婉_qi_・弁護士は、朱医師が台湾で斡旋した唯一の事案ではないとし、台湾の医師が仲介し大陸医師の違法行為を助長させていることも指摘した。

 ここ数年間、医師、患者および旅行業者が臓器移植仲介に関与することは盛んになっている。嘉義泌尿科医師・黄士維氏は、3~12人の患者がグループを作り、医師および旅行者を通じて、出発前の説明などを経て、団体で広東省地区にわたり、腎臓移植を行うことは普遍的だと明らかにした。

 
米人権法律協会アジア地区執行長の朱婉_qi_・弁護士は、中国大陸には現在17の省・市の病院が臓器移植に使用された臓器は法輪功学習者に由来することを間接的に認めている。立法委員・田秋菫氏は、台湾政府に対して、これらの病院からの臓器移植医師が台湾での交流を拒否するよう求めた(大紀元・王仁駿)

田秋菫委員は、台湾が中国臓器狩りの最も多い利用者にならないよう、台湾の関係部門は台湾側の仲介状況および医師の仲介を厳しく調査するよう呼びかけた。

 一方、朱婉_qi_・弁護士は、主管機関に対して、直ちに人体臓器移植条例を改定し、患者が台湾に帰国後、大陸での医療記録を逐一報告するほか、臓器売買に関与した医師に対して、厳重な懲罰を科することなどを提案した。また、昨年10月27日に、呂秀蓮・台湾副総統が自ら主催した「中共臓器狩り暴行に関する人権問題」対策研究会で、政府関係者、法律など各界の専門家からなる「中国臓器移植に関心を寄せる邦人委員会」の実行を促した。

 陸委会法制局・楊家駿局長は、台湾と大陸方面および仲介する医師に関する情報は把握しているという。さらに調査を進め、衛生署の規定に従い、台湾医師が臓器移植仲介に関与していれば、警告や医師免許証の取消しなどの懲罰を科することがあると強調した。

 
法務省代表(右)は、医師が刑事法に関与する場合、調査が行われる。移民局(左)関係者は、陸委会が斡旋する大陸医師を確定していれば、入国を拒否するなど、協力姿勢を示した(大紀元・王仁駿)

衛生署医事局の薛瑞元氏は、大陸と台湾の臓器移植に関する法規は異なり、台湾医師は、患者の脳死を家族が承認した上で、初めて臓器を摘出できるが、大陸では脳死判定はないと指摘した。台湾の臓器移植需要が増えれば増えるほど、大陸の死刑囚の死刑執行も増えるとし、台湾の医師や患者が大陸にわたり臓器移植を行うことで、容易に人権を侵してしまうと警告した。
衛生署医事局の薛瑞元氏は、台湾の医師や患者、民衆は人権侵害に抵触しないために、中国大陸の臓器移植現状を認識すべきだと強調した(大紀元・王仁駿)


台湾法輪大法学会理事長・張清渓氏は会場で、台湾のある患者家族が3日間で天津第一センター医院から肝臓を入手し、肝臓移植を行ったことを証言する録音を流した(大紀元・王仁駿)



 
(記者・呉涔渓、翻訳/編集・余靜)


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