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(David Livingston/Getty Images)

あなたの愛犬にも病気の匂いがわかる?

 【大紀元日本12月10日】

 1989年、世界的に権威のある英医学誌『ランセット(The Lancet)』にこんな事例が紹介された。あるイギリスのご婦人の愛犬が急に彼女の太ももにあるホクロの匂いを嗅ぐようになり、噛み取ろうとする仕草も見せた。その行動は今までの様子とあまりにも違うので、ご婦人も不審に思い、病院にホクロを見てもらった。検査した結果、そのホクロはなんと皮膚がんの一種、早期の悪性黒色腫であることがわかった。また、あるラブラドールも同様に、飼い主の足にある基底細胞がんの早期発見のきっかけを作り、ご主人の命を助けたと伝えられた。この2匹とも、飼い主の手術後、足にまったく興味を示さなくなったという。

 このレポートを見たある皮膚科の医師が、悪性黒色腫のがん細胞を嗅ぎ分ける訓練をジョージという警察犬で試みた。訓練を重ねたジョージは、ほぼ完璧に悪性黒色腫を突き止める事ができたと、後にこの医師が報告した。

 私たち人類の一番の友達「犬」。人間に500万個程度あるとされる嗅細胞が、犬には2億個以上あり、人間より遥かにたくさんの匂いを嗅ぎ分ける事ができる。

 近年、そのような犬の鼻の機能を真似した「人工鼻」の開発が米マサチューセッツ工科大学(MIT)で進められている。「人工鼻」は麻薬や爆発物を嗅ぎ分ける犬の役割を果たすことを目標とする一方、匂いで病気を特定するなど医学的な応用も視野に入れているという。

 犬の鼻、「人工鼻」以外にも、実は中国では古くから、漢方治療に「聞診」という診断方法があり、患者の呼吸状態や口臭や体臭の変化を察知し、病気の状況を把握する方法である。もしかして、人間にはそもそも病気の匂いがわかる才能があり、道具に頼りすぎるようになってから、隠されてしまったのではないか。

(翻訳編集・心明)


 (09/12/10 05:00)