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1日3食の由来とメタボリック症候群

 【大紀元日本12月13日】最近、テレビ番組でメタボリック症候群になった有名な外科医が6ヶ月で健康を取り戻した話が放送された。彼は1日3食を2食に減らし、コレステロールになり易い食材を避け、バランスの取れた食事に切り替えた。また、適切な運動を行ったところ、症状が劇的に改善したという。

 メタボリック症候群にかかったほとんどの患者が食事の量を減らし、質素な食事を取ることを心がける。1日2食でも十分栄養が摂れ、健康を維持することができるという。

 そもそも、何故われわれの食事の回数は「1日3食」なのだろうか。実は日本は昔、1日2食だったのだ。小学館出版の『ビジュアル・ワイド江戸時代館』によると、「江戸時代に入り、一般庶民が夜に菜種油やろうそくを使用し始めたため、灯火が広がり、1日2食から3食へと食事が増えた」のだという。江戸時代に庶民の生活が豊かになったことから、日本人の食習慣が変わったのだろう。

 一方、中国でも秦・漢時代(西暦前221年~西暦220年)以前の人々は、1日2食しか食事を取っていなかった。

 中国の農業があまり発達していなかった当時、1日2食といっても、実際に2食取れない人も多く、食糧はとても貴重な時代だった。孔子の弟子・墨子は、「兵士は毎日2食を取っており、食事の量は5つの等級に分けられていた」と記している。また、最初の食事は「朝食」といい、太陽が東南隅を過ぎた日中(12時)に近づいた時間帯に摂る。また、2度目の食事は「飧(スゥン)』」といい、申の時(午後4時)に取る。論語によると、食事を取るべきでない時間帯に食事を取ることは無礼な行為である。また、兵士を労うために特別な賞与を与える時に、行ったと記している。中国の「史記・項羽本紀」によると、項羽は秦の都である関中(現在の西安近郊)に劉邦より早く入り、その地の王になろうとした。項羽は兵士の士気を高めるために、1日3食に改めたと記されている。漢の時代以降、1日3食ないし4食へと変化した。

 時代が変わり、人々の生活も豊かになった。1日3食どころか、ケーキ、チョコレートなどのスウィーツ、ワイン、ビール、さらに夜食や3時のおやつなども加えられ、今や過食の時代に突入したと言えよう。その結果がメタボリック症候群の患者の続出である。時代は繰り返すといわれるが、われわれの食習慣も長い歳月を経て、再び原点へ戻る必要があるのかもしれない。

 (翻訳編集・豊山)


 (10/12/13 07:00)  





■キーワード
1日3食      江戸  項羽  メタボリック症候群  


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