中国ブログ

市場経済ゆるがす中国の外資ボイコット ブーメランで損するのは中国

2017年04月13日 06時00分

 数カ月後、鹿島建設とLIXILは中国市場からの撤退を決めた。17の関連企業の進出計画も白紙となった。「日本の製品が高すぎるため、中国市場には受け入れられない」というのが相手の考えだった。

 ビジネスパートナーとして、私たちは実行可能な解決法を見出そうとしていた。私は計画の運用上のトラブルに対応するため、第三者機関となる他会社の上級役員との3者会談を持ち掛けた。しかし、聞き入れられず、撤退を選択した。

 これは明らかに、高い安いというコストに基づく決定ではないだろう。日本企業は中国の市場に自信を失っていた。自信があるならば、問題解決法をとるだろうが、彼らは撤退したのだ。

 鹿島建設とLIXILは去った。私たちは彼らの技術部門の一部を引き継いだが、何千万元もの投資から期待される収益の見込みを失った。交渉のため数十回も訪日していたのに、無駄足になってしまった。日本の高い建築基準に基づいて、中国で耐震性の高い安全な住宅を建設するという私たちの夢は、短期的な実現は難しくなった。

 大きな損失を被ったのは中国である。

 私は日本企業を理解しているつもりだ。投資の動きは「予測できるかどうか」に基づいている。中国市場は経済のみならず、政治的、外交的、また「愛国心」のような不確実な要素によって決定されるなれば、外資の信頼は揺らぐ。不安定な環境で犠牲を払いたくはないだろう。

 市場経済の最も重要な基盤は、私有財産の保護だ。顧客はその財産の一部で、投資リターンを図る。(外資企業の)製品をボイコットを奨励することは、本質的に(外資企業の)財産権の侵害と損失を奨励していることになる。(外資を排斥する)社会の動きが合法的で正しいとみなされ、しばしば勃発するようなら、それは根本的に市場経済の基盤を揺さぶることを意味する。

 中国の反日デモは短い期間で終えたものの、外国企業はそれが何を意味するのかを理解していた。部屋の隅にウジ虫がいるならば、その部屋自体が汚いと判断するのと同じだ。

 近年、多くの外資企業が中国から撤退している。松本氏と夕食をとった「瀋陽伊勢丹」もまた閉店した。外資導入の成功率は大幅に低下した。もちろん、多くの異なる要因があるが、経験は分かち合うべきだろう。「愛国心」を外国企業にぶつければ、私たち自身に被害が及ぶということを。

 中国の政治家や外交官は、国家間の紛争を解決するために、あらゆる知恵、手段、そして忍耐が求められる。けっして、外国メーカーの車を破壊したり、外資のスーパーマーケットやファーストフードチェーンをボイコットしたりして、改革政策と市場経済の基盤を損なうような動機を与えてはならない。

(翻訳編集・佐渡 道世)

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