疾病の約1/4が環境汚染に由来、中国では年間約40万人死亡=WHOなど

2006年06月27日 09時03分
 【大紀元日本6月27日】世界保健機構(WHO)は最新報告で、全世界の疾病約1/4の原因は、環境汚染に由来すると指摘、これらの環境汚染(危害)はすべて回避できるものと強調した。同報告によると、特に幼児が直面する危険性がより大きく、5歳未満の幼児が罹患する疾病の33%以上は、環境汚染と関係しているという。また、世界銀行の推定では、中国で環境汚染による死亡は年間約40万人にも上るという。

 WHOは、同報告はこれまでにない、もっとも全面的な研究によるものとし、科学研究者らは、予防可能な環境危害が、如何に大規模な疾病を誘発したかを明らかにしたという。同報告では、102種の疾病について調査、結果の内85種は、環境汚染による深刻な影響を受けていることを示した。

 格差の著しい貧困国家と裕福国家

 同報告を纏めたアニタ・プルス・ウストン氏は、ある面では総ての人が影響を受けているが、全く同様ではなく、貧困国家と裕福国家との間では、受ける影響の格差が大きいとの見解を示した。

 ウストン氏は、「毎年350万人が、3大疾病で死亡しており、呼吸器疾患、マラリア、赤痢である。患者は殆ど発展途上国の児童である。先進国家とは顕著な違いがある。反対に、毎年、400万人が、癌、心臓・血管系の疾病で死亡している。これら疾病は先進国の成人によくみられる」と語った。

 ウストン氏は、発展途上国の場合、不潔な飲料水、ずさんな衛生設備、室内の空気汚染で疾病に罹り死亡すると指摘、一方の先進国では、現代的生活に伴う化学汚染、職場でのストレスが、癌や心臓・血管系の疾病にかかる主要原因であるとの見解を示した。

 環境関連疾病の死亡者数、毎年1300万人強

 WHOの統計によると、年間約1300万人が、環境汚染が原因で、予防可能な疾病に罹り亡くなっているという。劣悪な環境に由来する4大疾病は、赤痢、呼吸器疾患、不慮の事故による負傷、マラリアである。

 同報告によると、環境汚染の防止により、年間400万人の死亡者を救済することができ、その主要部分は発展途上国であるという。

 安価かつ有効な手段で、死亡率を減少

 WHO公共衛生・環境部主任のマリア・ニーラ氏は、一般に入手できる安価かつ有効的な手段を使用すれば、環境に由来する疾病・死亡を削減させることができると指摘した。

 ニーラ氏は、「室内外の空気汚染を削減し、清潔な水源を確保すべき。さらに、より良い燃料の使用によって、深刻な慢性呼吸器疾患を予防すべきである。一部の化学製品の(生産)制御を強化し、職場の環境を改善することにより、癌などの非伝染性疾病を減らすべき。こうすれば、我々の健康状況も改善できる」と主張した。

 発展途上国において、主に女性・子供は、約150万人が室内の煙・ホコリの汚染で死亡していると推定している。5米ドル(約580円)の良いコンロを使い、天然ガスなど汚染のない燃料を使用すれば、死亡を免れるであろう。

 環境の清潔で、大きい恩恵

 同研究は、環境汚染を改善すれば、人々の健康状況も改善されるとし、それによって得る恩恵は、投資額より大きいとの結果が明らかになった。例えば、水源及び衛生施設を清潔にするための投資で得られる恩恵は、投資額の8倍に達するとの計算になるとし、室内の煙やホコリの汚染に対する投資で得られる恩恵は、投資額の7倍に上るとの結果が示された。

 WHOは、世界総人口の約半分は、暖房や料理の為に、木材及び動物の糞便などの固形燃料を使用しているという。

 環境汚染により、中国では毎年40万人が死亡

 中国環境計画研究院の研究報告によると、中国では年間約30万人が、室外汚染が原因で死亡し、11万1000人が室内汚染により死亡しているという。また、世界銀行の推定によると、中国では年間約40万人が、肺病、心臓病など、環境汚染と関係する疾病で死亡しているという。

 
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