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北京のネットカフェでインターネットを利用するユーザー(AFP社)

ネット書き込みで報酬 世論誘導に「五毛党」雇用の政策=中国

 【大紀元日本1月28日】「インターネットにコメントを書き込めば、お金がもらえる」。中国には、そんなおいしい話があるらしい。一回のレスとコメントにつき、五毛(0・5元)の報酬が得られるシステムで、主にネットの電子掲示板で政府を称賛したり、政府のミスをかばったりするのが仕事で、巷で「五毛党」と揶揄されるネットコメンテーターの存在。中国甘粛省当局が先日の政府会議で、専属の「五毛党」を雇用する方針を打ち出したことで、これまで噂されていた同職業の存在があらためて明確となった。

 中国メディアの報道によると、甘粛省の励小捷(リ・シャオジェ)宣伝部長は先日の政府会議で、今後インターネットの話題性、即時性をさらに活用しつつも、インターネットへの監視機能を強化し、正式に650人のネットコメンテーターを雇用する方針を打ち出した。これまで噂されていた「五毛党」の存在が初めて当局により認められ、インターネットユーザーから批判の声が上がっている。

 中国の若手人気小説家・韓寒氏は自身のブログで、「五毛党と称されるネットコメンテーターは、そもそも「地下党」(闇で活動する人たち)なのに、その存在を明らかにしてしまうとは、痛恨のミスだ」とコメントを発表。

 北京五輪の主会場「鳥の巣」のデザインを手掛けた中国の有名アーティスト、艾未未(アイ・ウェイウェイ)氏は「五毛党」について、「わずかばかりの利益のために魂を魔に売った人たちで、恥を知れ」と痛烈に批判。国民の税金で「五毛党」を雇うことについては、「人民のお金で人民の声を消そうとしているが、気が狂ったとしか言いようがない」と一蹴した。

 過去数年、共産党の高層リーダーらがインターネットを通してネットユーザーと自由に交流する活動が頻繁に行われている。当局の「親民」姿勢を示す企画だ。温家宝首相は、よくネットにアクセスし、情報入手や民意に触れようとしていると、かつて話していた。しかし、温首相がアプローチしている民意は、果たしてどれほど真実なのか。

 民主派フリーライターの温克堅氏(浙江省在住)は、当局がネットコメンテーターを雇用してネット上で民意を偽造する行為は、高層リーダーらが本当の民意に触れることができずに正しい判断が出せなくなる原因の一つと指摘する。

 「気の毒な政府。五毛党を雇ってまで世論を誘導したいなど、馬鹿げた行為だ。インターネットの言論を操作すれば、社会問題への対応と政策決定を間違った方向へ導く恐れがある。まさに、自らを欺く行為だ」とフリーライターの温氏は語る。

(翻訳編集・高遠)


 (10/01/28 08:09)  





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