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高級マンションの販売業者と購入希望者。中国の不動産価格高騰が懸念される(China Photos/Getty Images)

09年住宅価格上昇率1・5%?政府発表に相次ぎ疑問の声=中国

 【大紀元日本3月4日】中国の不動産価格高騰が懸念される中、国家統計局が先月25日、09年における住宅販売価格は、前年同期比1・5%上昇したと発表した。中国の大・中都市70カ所を対象に行われた調査の結果という。新築住宅は1・3%、中古住宅は2・4%上昇したとしている。

 一方、国家統計局が2月に発表した今年1月の住宅販売価格の前年同期比は9・5%上昇。昨年の1・5%との大きな差について、国家統計局中国経済景気観測センターは、「去年の価格上昇は下半期に現れたからだ」と苦しい分析を展開している。

 米国のフォーブス誌が昨年12月に発表した「バブル直前状態の7業界」では、「中国の不動産」が2位にランク付けされ、米国の著名な投資家ジェームズ・チャノス氏は莫大な投機資金の流入でバブルとなっている中国不動産市場を「ドバイより千倍も危険」と指摘している。世界が中国の不動産バブルに懸念を示す一方、中国政府が発表した数字の信憑性を疑う声が上がっている。

 国営通信・新華社のサイト「新華網」は「近頃、中央政府が住宅価格の急上昇を抑えるよう強調していることに関係しているのではないか」と疑問を呈している。著しく現実とかけ離れたこの数字は、関連部門や幹部の責任を軽減するために低く設定されたのだという憶測も飛び交う。

 中国の住宅価格上昇については、ネットの掲示板でも話題となっている。「小数点を取った数字のほうが現実に合っている気がする」 「去年の住宅価格は1・5%しか上昇しなかったって?買わなかった私は、本当にバカだった」

 北京の大衆紙「新京報」は、全国工商連不動産商会の会議に出席した関係者が「政府発表の数字と違う見解を持っている」と言及し、同会の月報によれば、価格は常に20~30%上昇していると報告したという。

 また、易居中国北京研究所が発表した北京、上海、深センなど主要都市の住宅価格は、平均して40%以上上昇している。

 国務院発展研究センターマクロ経済研究部部長・余氏によると、昨年1~11月までの全国の住宅平均販売価格は4600元(日本円59,800円)/平方メートルで、08年より1000元(13,000円)/平方メートルも上昇し、近年において最も増幅が大きかったという。

 また、国家統計局が毎月発表する「住宅販売面積と売り上げの増加状況」によると、2009年11月までの全国の住宅販売価格は前年比22%の上昇だった。この数字はマスコミに広く引用されていた。

 「新京報」によると、2005年7月に始まった中国全土の大・中都市70カ所の住宅販売価格調査について、その信憑性を疑う声が後を絶たない。国家統計局の調査では、2006年は5・5%、2007年は7・6%、2008年は6・5%の上昇だった。この数字で計算すると、この4年間での住宅販売価格の上昇は、50%を超えていないことになる。しかし、実際には2005~2008年の間、住宅価格は急上昇しており、同紙は「少なくとも2倍以上の上昇はあったはず」と政府発表の数字に疑問を呈している。

(翻訳編集・高遠)


 (10/03/04 07:43)  





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