[-小説-] 1本の長ズボン

2005/07/28 11:19
 【大紀元日本7月28日】ある貧乏な男が翌日の小学校の同窓会に参加するため、1本の長ズボンを買ってきた。

 家でズボンを試着した男は、そのズボンが自分のサイズより10センチ長すぎるということを発見した。

 男は自分の母親に、ズボンを直して下さいと頼んでみた。「今日は体調が良くないので、休みたい」といって母親は彼の頼みを断った。

 仕方なく、男は自分の妻に同じことを頼んだ。「家事がいっぱいでズボンを直す時間がない」との返事が妻から返ってきた。

 やむをえず、男は自分の娘に頼んだ。「今夜はデートがあって、できない」と言ってまた娘も断った。

 「仕方ない。明日の同窓会には、古いズボンで行こう」と男は考え直した。

 夕方になり、「いつも親孝行をしてくれる息子の頼みを断るなんて、やっぱり可愛そうだ」と思った母親は、密かにあのズボンを10センチ切り、長さを直してあげた。

 夜になって、「いつも家事をしてくれる優しい夫が困っているのではないかしら」と思った男の妻は、また密かにズボンを10センチ切った。

 深夜、「優しくていつも相談に乗ってくれるお父さんが、明日困るかしら」と帰宅した娘は思いつき、彼女もまたズボンを10センチ短くした。

 翌朝、家族の皆がズボンを直してくれたことを知った男は、慌ててズボンを再び試着した。そのズボンはもう彼には短すぎて、まるで半ズボンのように変わってしまっていた。

 その時、「今日はこのズボンで同窓会に行こう。皆にズボンを見せて私にいい家族がいるのを自慢してくるよ」と男は、笑いながら言った・・・。

 その日の同窓会で、昔のクラスメートたちは皆、男にいい家族がいることを祝福した。

 もし、読者のあなたがこの男だったら、その結果は・・・?

(明心ネットより)


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