【家庭料理】糠漬け

2006年04月20日 22時52分

 【大紀元日本4月20日】日本各地に伝わる漬物は800種類以上で、日本では中国や朝鮮から野菜の栽培方法が伝わったのと同時に、その保存法として漬物が作られるようになった。その中でもポピュラーなのが糠味噌漬け(ぬかみそづけ)である。糠味噌漬けとは、米糠を発酵させて作った糠床(ぬかどこ)の中に野菜を漬けこんで作る、日本を代表する漬物の一つである。漬け込む方法のことを指す場合もある。一般に、胡瓜・茄子・大根といった水分が多い野菜を漬けこむ。ご飯にはもちろん、酒の肴としても好まれている。
 

糠漬け(写真・大鬼)


 糠漬けの栄養には、タンパク質、糖質、脂質、ビタミンB1、ミネラル、食物繊維が含まれている。また、乳酸菌のはたらきで作られたγーアミノ酪酸=GABA(ギャバ)が含まれている。糠漬けに含まれる栄養が身体に与える健康効果は、玄米を精米したときに出る米糠に、ビタミンB1やミネラル、油脂などの栄養成分が含まれているので、できあがった漬物は塩以外にもビタミンB1などの含量が増え、糖質の代謝を促進すると言われている。大根の場合、糠漬けにするとビタミンB1が生の時の12倍になる。漬物由来の乳酸菌は耐酸性や耐アルカリ性が高いので、生きたままの状態で胃腸に到達される確率が高く腸内の善玉菌を増やす効果も期待されている。また、GABAには精神を安定させる、肝臓、腎臓の機能を改善し、血圧を下げるなどの生理作用があると言われている。野菜は収穫された後も生きており、細胞は活動を続けているので、そのままにしておくと、細胞内の栄養が消費されていく。野菜を塩で漬けると塩が細胞の活動を停止させるので栄養は残る。

 

 

糠床(写真・大鬼)


 このように糠漬けには素晴らしい栄養効果があり、独特のうまみ、風味を楽しめるため、以前はどこの家庭にも糠床があり糠漬けを作っていたが、最近は糠床の手入れの面倒さや臭いの問題から、糠床が家庭から消えつつあるようだ。糠漬けをつくる場合は糠床の手入れを怠ってはいけない。毎日かき混ぜないと、途端にカビが生えてしまう。夏は1日2回、冬は1日1回かき混ぜろといわれているが、このカビの菌を窒息させるためである。はじめから糠床を作るのは乳酸菌の発酵に時間がかかり、美味しく頂けるようになるまで苦労するようだ。しかし、長年使用している糠床を分けてもらうと、短期間でいい糠味噌が出来る。乳酸菌は糠の中で日々進化を続け、美味しいものになっていく。長年糠の中にいた乳酸菌を分けてもらって増やした方が、短期間で風味のある糠漬けができるというわけである。また、みょうが、しょうが、山椒の実、赤唐辛子、ゆずの皮などを混ぜ込むと、より一層風味に富んだ糠漬けを楽しむことができる。

 

 

 

 

(文・写真=大鬼)

 

 

 

 

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