イスラム過激派と結託する中共外交

2006/07/24 11:50
 【大紀元日本7月24日】中国時事評論家アンドレ・パッチャー氏は、主宰するブログ「チャイナ・コンフィデンシャル」で「中国が過激なイスラム国家と戦略的結託を形成」との評論を発表、中国共産党は、その国内に手に負えないイスラム勢力(東トルキスタンなどの)を抱えているにもかかわらず、過激な右翼的イスラム国家もしくはイスラム主義と、問題の多い巧妙な同盟関係を結ぼうとしていると分析した。

 同文章によると、中共当局の観測では、イスラム国家及びテロ勢力と親しい関係を結ぶことがもたらしたメリットは、そのデメリットよりは大きいようだ。イランの「シテ派」、レバノンのテロ勢力「ヒズボラ」、パレスチナの「ハマス」、などと外交的に結ぶことにより、これらの過激のイスラム勢力が新疆ウィグル自治区への「イスラム思想の輸出」が停止されるお墨付きが得られると北京当局は信じている。新疆ウィグル自治区には現在、過激な原理主義と民族分離主義で知られるイスラム教徒55000人が居住している。

 この政策は中共軍部の賛同も得ており、軍部は北朝鮮当局への政策についても影響を与えこれを支持している。

 同文章によると、「イスラム同盟路線」を理論構成した劉亜洲氏(51)は、非常に影響力のある人民解放空軍の中将であり、総後勤務部の政治将校であって、国際情勢と国際外交に関するその著作は、よく知られている。同氏は、熱心な愛国主義者、米日台に対する強硬派の一人であり、解放軍の将校では唯一これらの国を直接訪問した。同氏は海外を頻繁に旅行したが、米国では客員教授としてスタンフォード大学も訪れた経歴がある。

 李先念・元中国首相の娘婿として、劉氏は太子党の一員であり、中国の不評の元主席・江沢民氏の上海派閥の一員でもある。

 劉氏のあらゆるの観点の中の一つは、西洋社会は、台頭するイスラム文明圏と敗色濃厚な衝突に入り、世界の軍事戦略は、米国のイラク侵攻以降、変わったというものがある。その他の中共軍部の理論派と同様に、劉氏も「制限なき戦争」(=手段を問わずにあらゆる方法を採用して敵を弱体化し孤立させ、完全に殲滅する)及び「戦わずして勝つ」、つまり、米国のような主導的優越性、ハイテク兵器を装備した優勢な敵に対しては、欺瞞や外交などを最大限に利用する方針を唱導している。同氏はまた、軍隊の「毛沢東思想化」という言葉を好むが、その言葉を使う意味は不明瞭である。

 劉氏の理論は、資源を渇望する中国と産油国イランとの資源外交、6月に温家宝・中国首相とアーメド・ナゼフ・エジプト首相とが調印したことでも裏付けられた。その協定の目的は、北京当局とカイロ当局とが、戦略的な協調関係を深めるためで、中国国営企業が、エジプトのエネルギー、繊維、電子産業に投資額を増やし、エジプト政府は中国現地法人に優遇措置を与えるというものだった。

 パッチャー氏によると、エジプトは、イスラエルに次いで世界でも二番目に米国から経済的・軍事的支援を受けており、その援助額は年間17億ドルに達する。しかし中共当局は、この「米国-エジプト友好関係」を損なおうと目論んでおり、米国がエジプトの人権記録を非難しているところに付け込もうとしている。

 中共当局はまた、エネルギー産出国としてエジプトの価値を見出しており、その国内では石油・天然ガス産業が勃興しようとしている…さらにエジプト国内の急激な政変により、米国を追い出そうとする可能性もみている。中共の特務機関員は、すでにイスラム組織「エジプト・ムスリム同砲団」と接触を果たし…この組織は「アルカイダ」の中核を構成し、現在の安定した政権を打倒し、スンニ派による神権政治を擁立しようと目論んでいる。中共特務機関の少なくとも一人は、「同胞団」(エジプトのハト派・サダト元大統領の暗殺に関与した容疑)と取引をしており、さらにその中でも最も過激な「ハマス」をも支援している。

 中共当局の軍事的干渉は、テロ勢力に限ったものではない。米国の国益に土足で踏み入り、解放軍当局は、中東地域の「ワシントン同盟国」と軍事協定を次々と結んでいる。これらの国々には、カタール、クウェート、サウジ・アラビア、アラブ首長国連邦がある。

 劉氏の戦略的影響力は、中東とイスラム政局に限ったものではなく、4月には、中国国防相・曹剛川氏に帯同し、平壌を四日間歴訪した。北朝鮮国営メディアによると、中共軍将校と北朝鮮軍将校は、「軍事的結びつきを強化」する方向で一致し、貴重な意見を交換したという。

 パッチャー氏によると、彼らの会談の中、イランも議題に挙がったという。「チャイナ・コンフィデンシャル」の寄せた情報によると、イランのミサイル技術者、軍人、特務機関員ら10人の代表団が、北京を経由して7月4日の北朝鮮ミサイル試射に立ち会ったという。 

 「チャイナ・コンフィデンシャル」が報じているように、北朝鮮は、中国製のミサイル本体、(ミサイル)技術、運用法をイランに輸出しており、テヘラン当局はそれをレバノンの「ヒズボラ」に転用している。イランの技術者等が北朝鮮のミサイル試射に立会い、同時に「ヒズボラ」の対イスラエル北部ミサイル攻撃に参加していても、不思議なことではない。

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