【季節のテーブル】ポンペイ最後の日「8月24日」

2006/08/28 22:32
血潮撃つ 火砕の闇に 舟を漕ぐ

 【大紀元日本8月28日】西暦79年8月24日、昼過ぎ・・・時代の予兆とともに、ヨーロッパ唯一の活火山・ヴェスヴィオス火山が大噴火しました。イタリア・ナポリの南東に位置する港町「ポンペイ」(城壁に囲まれた小さな町、当時人口2万人)が、三日三晩降り注いだ火山灰に部厚く覆われ、歴史の舞台からその後18世紀半ばに発掘調査されるまでタイムカプセルのように封印されるという天災が発生しました。

 ヨーロッパはネロ皇帝死後のギリシャ・ローマ時代、日本は弥生時代にさしかかっていました。ポンペイは当時ギリシャからローマの支配下に置かれ、ローマ貴族の保養地として、また地中海貿易要衝の商業都市としてこの世の活況を呈していました。上下水道が完備し、ローマ法が生活の隅々にまで行き届いた町でした。

 大噴火の噴煙はイタリア半島から中東、遠くアフリカにまで及びました。大地が鳴動し、山頂が吹き飛び、ポッカリ火口の穴が空いて大量の火山灰と軽石が降り注ぎ、大量の火砕流がポンペイの町を襲いました。硫黄の臭いが立ち込め、火山灰による窒息死などでおよそ2千人の人が亡くなりました。火山灰の空洞に石膏を流し込んで、亡くなった人の一瞬の姿の亡骸の彫像が採取され、ポンペイの遺跡とともに人々に展覧されると大きな反響を呼びました。

 私にはとりわけ、発掘された「猛犬注意の犬のモザイク画」とともに、鎖につながれて悶え死んだ反転する犬を象った石膏像が、現代に続くローマ法の遺影として、雄弁に何事かを語りかけているように思えてきます。現代はさしずめ、「何々注意!」を予兆する、どんな法の時代を迎えていると言えるのでしょうか? 

(イザヤ・パンダさん)


関連記事
注目記事
^