米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は4日、インフレ水準が高すぎるとの懸念をあらためて示すとともに、現在、大幅な調整局面にある米住宅市場の推移を今後も見守る姿勢を明らかにした。
同議長は、ワシントンのエコノミック・クラブでの講演後の質疑応答で「住宅建設の減速は、今年下半期の経済成長を約1%ポイント押し下げ、おそらく来年にかけてもある程度押し下げると推定する」と指摘。住宅市場は依然、良好な雇用市場・力強い所得の伸び・低い住宅ローン金利によって支えられているが、住宅市場の減速が今後の消費行動に影響を及ぼすのか、FRBとして注視していくと述べた。
さらに、FRBは引き続きインフレを懸念していると強調。「インフレ率はわれわれが物価安定とみなす水準を依然上回っている」とし、「インフレはいずれ段階的に低下するとみているが、上昇もしくは現在の水準に留まらないよう注視する必要がある」との見方を示した。
講演では、社会保障制度について言及。財政面での健全化を遅らせれば、将来世代の負担は増えるばかりだと述べ「これからの人口統計的な変化に早急に対応し始めなければ、将来世代の負担は必要以上に急激に膨らみかねない」と語った。
さらに年金制度改革に加え、国全体の貯蓄率を引き上げることも将来世代の負担軽減につながるとし、政府の現在および予想される財政赤字の削減が最も直接的な方策になると指摘したが、政治的には困難な課題だと述べた。
[ワシントン 4日 ロイター]
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