【大紀元日本12月19日】先生は生徒たちに「自分がもっとも崇拝するリーダー」を題した作文の宿題を出した。殆どの子供たちはチャーチルやルーズベルト等の著名人物を書いたが、ジュリエスという男の子だけが「ベニー…… バスの中のリーダー」とのタイトルを付けた。
ジュリエスの作文はこのような内容です。
毎朝、僕は同じ時間で同じバスに乗って学校へ行きます。何年も経つと、バスに乗っている乗客の顔もおなじみになりました。しかし、乗客たちはお互いに話はしないし、それぞれは考え事をしているように冷たい表情で乗っています。ここ数年間、「こんにちは」と言う言葉ですら、バスの中では聞いたこともありませんでした。
約1年前に、初めて見るおじいさんが僕と同じバスに乗るようになりました。おじいさんはバスに乗った最初の日から運転手に「おはよう!」と大きい声で挨拶をしました。乗客は全員一瞬おじいさんへ冷たい目線を投じたが、すぐにまた窓の外へ目線を戻したり、考え事をしたりして、歩く人々をボーとして見ていることにしました。その時の運転手も、無表情で「ーん」とちょっと声を出しただけでした。翌日、おじいさんはまた同じバス停から乗って、運転手に「おはよう!」と挨拶しました...やがて5日目になった時に、運転手は微笑んでおじいさんに「おはようございます」と返事しました。そうしますと、おじいさんは嬉しくて、「私はベニーと言います。お宅の名前は?」と聞きました。運転手は自分の名前がラルフと答えました。僕はここまでに、何年も同じバスに乗っていたのに、運転手の名前は初めて知りました。ベニーは明るく「おはよう!」をバスの乗客全員に贈りました。乗客は硬い表情を徐々緩み、お互いに微笑みながら頭をちょっと下げて挨拶しました。何年も乗っていたバスの中は少しずつ温かみを感じるようになりました。
しかし、1ヶ月前から、ベニーはバスに現れなくなりました。乗客はベニーが引越ししたのか、旅行に出かけたのかといろいろ憶測しましたが、誰も答えが分かりませんでした。暫らく経って、バスの中は段々と重苦しい雰囲気になりました。僕はこの雰囲気に非常に慣れなくて、これまでの乗客の顔に浮かべた微笑が懐かしくなりました。
今朝同じバスに乗った時に、僕は勇気を出して大きい声で「おはよう!」と皆さんに挨拶をしました。そうしますと、ベニーがいた時と同じように、乗客全員が感心した目線で僕の方に投じました。僕は、その時に正真正銘のリーダーになったと感じました。
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