中国国内、梅毒性病が急増=英国医学誌

2007年01月17日 08時49分
 【大紀元日本1月17日】英国臨床医学誌「ザ・ランセット(The Lancet)」最新号でこのほど発表された研究報告によると、中国はここ十数年間で感染症・梅毒性病患者は25倍も増加したという。報告は、感染経路は性行為のほか、母子感染も増加しており、実際の感染症例数は中国当局の統計数字より遥かに多いと指摘した。一方、在米評論家は、中国国内の梅毒感染増加を抑えるためには法律における売春合法化、公共医療の強化および社会の患者に対する思いやりが必要だと指摘した。

 「ランセット」誌にこの研究報告を発表した中国性病予防制御センター主任の陳志強教授等研究者たちは、中国はこれまでの二十数年間における社会的および経済的著しい変化が各種性病の伝染をもたらしたと指摘した。報告の中で、1993年からの統計データによると、当年10万人の内、梅毒の症例が0・2例だったことに対して、2005年には5・7例に上がったという。また、経済発展が発達している上海では、10万人の内梅毒の症例は55例もあったという。これらの数字はすでに警鐘を鳴らすほどの深刻さであるが、報告では当局が挙げた数字は実際の数字より遥かに少ないと指摘し、国内における梅毒の発病率が相当に高く、状況が悪化していると強調した。

*梅毒の再氾濫:性解放、売春、医療制度の不備が原因

 これまでに、中国で姿がまったく消えた梅毒は何故また復活したのかについて、在米独立政治評論家の劉暁竹博士は、次のように述べた「2つの温床によるものだと考えられる。1つは、中国は数十年間の文化生活および政治文化は、経済改革期間で崩壊してしまったため、今の若い世代と禁欲していた親の世代の生活方式が全く異なっていること。もう1つは、中国の医療体制の不備であることだ。性解放と弱い医療体制が梅毒とその他の性病の氾濫をもたらしたのだ」と分析した。

*多方面から対策を講じるべき

 1949年に中共が政権と執ってから妓院を閉鎖し、売春者を再教育し、梅毒患者を強制的に治療を受けさせたことによって、梅毒は中国で姿が消えた。しかし、腐敗や暴力団社会、エイズ等の問題と現象と同様に、中国は封建社会から開放的な社会へ変わってから、梅毒も復活し迅速に拡大した。

 劉博士は、梅毒問題を解決するために、法律における売春の合法化、公共医療の強化および社会の患者に対する思いやりが必要だと主張し、欧州の例を挙げて説明した。劉博士は、それぞれの国情による明白な法律があった上で公共医療制度も整えやすくなるとし、違法のままでは、逮捕された患者は投獄されてしまえば、公共医療を受ける機会がなくなり、梅毒も消えないとし、同問題を公にした上での問題解決を強調した。

 劉博士は政府当局に対して、まず梅毒を腐敗した資産階級の現象として、見なしてはならず、階級闘争的な観念をなくすべきだと指摘し、社会は福利や思いやりの角度から梅毒問題に介入すべきだと強調した。劉博士は、社会からの思いやりと理解は性病等社会問題の予防と治療、管理、マイナス的な結果に対して解決するのに役に立つとし、同問題の法律化、公共医療および社会からの思いやりが充実していれば、中国の性病問題や関連する社会問題のすべてが解決できると主張した。

 梅毒は主に性行為等により感染、皮膚や粘膜の微細な傷口から侵入する慢性伝染病で、病原体スピロヘータはらせん状の形態をしたグラム陰性の真正細菌で、感染すればすべての器官が犯される対象になるという。感染した早期において、皮膚および粘膜が犯されるが、後期に入ると骨、内臓、神経系統等が犯され、死に至るという。また、母子感染の場合、子供は先天梅毒となるという。報告によると、1991年10万人毎に先天梅毒の新生児は0・01症例だったが、2005年には10万人毎に19・68症例までに上り、年増加率は72%だという。

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