「日中歴史共同研究」初会合、今後は難航か

2007年01月01日 04時17分
 【大紀元日本1月1日】「日中歴史共同研究」の初会合は27日に北京で協議を終了した。近年、歴史問題に対する認識の違いにより、両国の外交関係に絶えず摩擦が生じたことを背景に、今回の共同会議は安倍首相が日中関係改善の一環と捉えているものだが、今回の会議は完全に異なる政治制度の日本と中国は歴史の共同研究ができるのか、また、双方の相互理解が深められるのか、多くの関係者が疑問を抱いている。VOA放送が伝えた。

 会議参加者によると、今回の会議では日中歴史上の重大事件にはまだ触れていない。また、中国共産党(中共)当局は今回の共同研究について、中国学者が中共のイデオロギー制約から独立した日中の歴史研究を行うことの可否について、未だに明確な説明はないという。

 *初めての共同会議

 中国官製中央テレビ局は、「北京で日中共同歴史研究に参加した両国の歴史学者や有識者は、共同研究および課題の進行について話し合った。来年3月に日本で第2回全体会議の開催が決められた。今回の会議では、南京虐殺などの問題には触れなかった」と報じた。

 安倍首相は今年10月に北京を訪問した際、中国共産党(中共)指導者に対して、日中共同歴史研究の共同会議を打ち出した。これまでの日中関係の緊迫状態を解決するために、過去の歴史を振り返り、双方の争点を日中有識者が共同に研究し、相互理解を深め、日中関係を改善するものである。

 *歴史粉飾、事実歪曲と非難の応酬

 中国官製および中共統制下の報道メディアによる近年の報道では、日本政府は過去において、中国およびその他アジア各国を侵略したことを無視し、事実を粉飾しており、中国人民の感情を傷つけたと非難した。一方、日本側は北京政府が自国内の政治目的で、事実を歪曲し、日本を悪しざまにいい、反日感情を扇動し、中共独裁統治に不満を覚える中国人民の注意をそらしたと指摘した。

 *歴史を政権保持の盾にする中共

 多くの学者は、中国は依然として共産党の一党独裁国家であるとし、歴史は政権執行一党が操る政治道具であるとみている。共産党は、政権の合法性について人民に疑問を持たず、また、これまでに学者の独立した歴史の研究は許さなかった。

 *共同研究により、両国の摩擦は減少か増加か

 東京大学の山内昌之教授は、「中国の場合、歴史の最終的に解釈するのは、中国共産党だ。中国の歴史学者には、言論の自由はないからだ。故に、日中歴史共同研究は、双方の摩擦が強くなり、日中関係に思わしくない影響を及ぼす可能性もなくはない」との意見を示した。

 一方、日本国際関係研究所のロバート・ドジェリカ研究員は、日中両国は歴史問題による頻発した摩擦を経て、今回の歴史共同研究の推進は有意義であるとした。しかし、共同研究により真相が現れることはないとし、中国共産党は歴史に対して政治的に独自の解釈を持っており、往々にして事実と符合しないことが多いとの見解を示した。

 *歴史研究を統制する中国

 実際、評論家たちはよく指摘しているように、中共当局は歴史研究者に対して、一貫として共産党のイデオロギー原則に基づいて、自己の研究を規範し、政府当局の政治規定に一致しない研究および発表を禁止している。また、歴史研究を統制するために、中共当局は歴史研究において多くの禁止部分を規定している。例えば、文化大革命、台湾歴史研究、チベット歴史研究などの領域において、中共当局から許可がない限り、独自の研究は許されないという。

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