中国、パナマ偽風邪薬中毒死事件との関連認める

2007年05月12日 11時10分
 【大紀元日本5月12日】パナマで百人以上が中毒死した風邪薬の有害原料が中国産であると、中国当局は5月8日、初めて認めた。ラジオ自由アジア(RFA)が報じた。

 中国当局のこの動きは、ニューヨーク・タイムズ紙が5月6日に事件の内幕を詳細報道した後に出された。

 4月27日までに、パナマでは365人の患者が風邪薬を服用した後死亡、うち100人の死因は、その風邪薬に含まれている偽物グリセリンの有毒化学原料ジグリコールであると確認された。本来ならば、風邪薬の原料には、薬用グリセリンが使用されるが、有毒化学原料のジグリコールが同じシロップ状で甘みがある上、価格が遥かに安い。

 ニューヨーク・タイムズ紙の報道は、この偽物グリセリンを製造したのは、中国江蘇省泰興市グリセリン工場である疑いが強いと指摘した。

 同紙の報道によれば、この工場の関連責任者はすでに逮捕された。問題の「風邪薬」に使われたジグリコールの仕入れ価格は6000元-7000元/トンで、薬用グリセリンの半値だという。中国当局は、同工場が薬品生産を認可された企業ではないと認めた。 

 中国の経済紙「世界経済導報」の元記者、米国在住の張偉国氏は、中国産有害原料による中毒死事件について、以下のように述べた。

 「まず、中国では長い間、偽物尽くしの悪習が横行してきた。うそをつく、偽物、偽製品など、社会全体に蔓延し、人々の生活に深く浸透している。このような現状を作り上げた根本的な原因は、執政党の意識形態とその政治制度。例えば、国際社会は中国の改革開放が経済発展を導いたと評価しているが、しかし、その改革開放の政策自体は、虚言からスタートした。故_deng_小平・元総書記が『左に曲がる合図をし、右に転換』という言葉を残している。本質から言えば、これは詐欺行為である」

 中国国内では、偽造品や粗悪品による人命にかかわる事件はすでにニュースにはならない。昨年一年間だけでも同様の事件が頻発している。例えば、中国の東北部の斉斉哈尓(チチハル)市第二製薬工場が昨年にジグリコールを誤用し、多くの死者を出した。また、安徽省の華源生物薬業有限会社のブドウ糖注射液が11人以上を死亡させた。中国国家食品薬品監督管理局の鄭筱萸・元局長が汚職問題で懲戒免職された後、在任中に販売許可を出した多くの薬の品質には問題があることも判明した。

 張偉国氏は、それについて「林彪(中国共産党の第一期最高指導部のメンバー)が『中国ではうそをつかなければ、成功を収められない』と言っていた。すなわち、偽薬や偽造品を作らなければ、金持ちにはなれない。中国の国民モラル、社会全体の構造、道徳倫理がどん底までに堕落しているのが目に見える」と話した。

 米国では4月、中国製原料入りのペット・フードを食べた犬や猫が8千匹以上死亡し、また、5月初めに使用禁止の抗生物質が含まれている中国産ナマズも大量に確認され、南部地域では販売禁止となったという。

 このような現状の中、中国はいま、「世界の工場」と称されている。「MADE IN CHINA」製品が世界各地の消費者に届けられる中、その安全性を確認するため、国際社会の取組みもますます重要になるのではないか。専門家は、「一連の中国産偽原料による中毒死事件は、国際社会に警鐘を鳴らしただけ、状況を改善させなければ、ますます多くの消費者が被害を受ける」と話した。

 

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