2007年報道自由度、世界的に悪化

2007年05月07日 09時14分
 【大紀元日本5月7日】米国に本拠を持つ国際NGO団体「フリーダム・ハウス(Freedom House)」は5月1日に、世界各国の報道自由を評価する2007年世界各国報道自由度調査報告」を発表し、「報道の自由」状況は世界的規模において、ますます悪くなっており、特にアジア、旧ソ連およびラテンアメリカの一部の国で悪化していると指摘した。また、軍事政変、政府の独裁統治および報道関係者の殺害が、2006年世界における報道自由が持続的に悪化した一部の原因であると指摘した。一方、アジアにおける報道自由度のトップの座は台湾が躍り出た。

  フリーダム・ハウスのウンサ執行主任は「報道の自由が悪化した原因の1つ、すなわち、民主後退に追い込む現象である政治的反体制派の抑圧や根絶のための手段が使用されたからだ。しかも、それがすでに常套手段化し、一部の国に現れており、報道業界が主要ターゲットとなっている」と指摘した。

 *報道関係者が直面する威嚇は更に深刻

 ヒュース米国務次官補は統計数字を挙げて、昨年は110人以上の報道・メディア関係者が死亡し、これまでの記録が破れられたことを明らかにした。ヒュース次官補は、「報道関係者たちは腐敗および犯罪を暴露し、世界各地で人権侵害を行っている行為を報道したことから、報道関係者たちが直面する威嚇、監禁或いは死亡の脅かしの程度はこれまでよりも増している」と指摘した。

 *悪化が著しいロシアおよびベネズエラ

 これに対してワシントン・ポスト駐ホワイトハウス記者で、元モスクワ駐在員チーム責任者のベイク氏は、「反プーチン」ロシア記者で、ロシアの社会・軍事報道を頻繁に発表し、「ユリシーズ賞」など褒賞を獲得したアンナ・ポリトコフスカヤ記者(Anna Politkovskaya、48歳)が昨年10月7日に自宅で暗殺されたことを例として挙げ、ロシア記者たちが直面する報道環境の危険度が高まっていることを説明した。

 一方、ベネズエラのウゴ・チャベス大統領政府はこのほど、親反体制派のジャラジャス放送局に対して、5月下旬に閉鎖することを発表した。これに対して、放送局株主会のゲラネル主席は、政府は専制と独裁になりつつあると指摘し、「この措置は、記者、編集、新聞社、放送局、メディアの雇用主を対象に、系統的に言論の自由の侵害に化する」と非難した。

 *報道自由度、北朝鮮が最下位

 報告では、報道の自由の悪化は民主が抑圧されてしまうと警告した。報告では、報道の自由度において、最下5位のミャンマー、キューバ、リビア、北朝鮮およびトルクメニスタンを挙げ、北朝鮮がワーストであると示した。また、報告は特に、中国、ベトナムおよびイランは未だに報道関係者およびインターネットで異見活動家らを拘束していると指摘した。

 *中国の情報統制、内外処理異なる

 北京の独立作家・劉暁波氏は、中国の報道の自由状況は常に深刻であるとし、ここ数年間、広州などの地区では自由主義傾向のある新聞・雑誌に拘わる者および浙江省一帯、インターネットで異見を唱える活動家らが監禁されたことを明らかにした。

 劉氏は、「中国はメディアに対して出版を禁止する言論の自由を抑圧する一方、対外的には、北京五輪開催期間中に外国記者が中国での取材規制を緩め、中国政府を非難し続ける国際人権団体の国境なき記者団を初めて招いたことでイメージアップを図っている」と分析し、国内外における対応措置が異なると指摘した。

 報告では、中国の報道の自由は改善されることなく、反対に後退する現象が現れていると指摘した。中国は依然として「自由のない国家」とされており、昨年のランキングより4位後退し、今年は181位で、ラオス、ベトナムなどと同様に国家あるいは政党がメディアを統制し、報道の自由を規制していると指摘された。

 *台湾報道自由度、アジアトップ

 一方、アジアにおける報道自由度のトップの座は、日本を追い越し台湾が初めて躍り出た。報告では、世界195カ国または地域の中で、台湾は昨年より2つランクアップされ、第33位となったことから、フィンランド、ドイツ、米国などの「自由国家」に同列することが分かった。

 報告では、台湾は司法の独立および経済の自由を堅守し、東アジアにおいて、もっとも自由度の高いメディア環境を有しており、台湾憲法は明確に言論および報道自由を保障し、政府執政も自由権利行使を尊重していると評価した。

 報告では、台湾は現在360社の民間報道新聞社、169社の放送局、有線および衛星テレビが普及しており、メディア多元化の発展により、大多数の民衆は約100の有線テレビチャンネルの観賞ができることから、政府はメディアに対する規制が少ないことを示した。

 フリーダム・ハウスは2006年、各国の法律環境、政治環境および経済環境の3つの指標によって報道自由度を評価し、評価数字が低ければ自由度が高いことを示すという。アジアにおいて、日本は第39位、韓国および香港が共に第66位で、シンガポールは第154位になっている。

 フリーダム・ハウスはルーズベルト大統領のエリーナ・ルーズベルト(Eleanor Roosevelt)夫人および自由民主を唱える有識者たちが設立した超党派の非営利団体である。1980年より毎年、世界における報道自由度調査報告書を発表しており、世界における報道の自由度を評価するもっとも権威的な存在の1つである。

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