THE EPOCH TIMES

貴州抗議事件:被害者家族行方不明、村民ら沈黙

2008年07月10日 06時56分
 【大紀元日本7月10日】中国貴州大規模の民衆抗議行動を引き起こした貴州省瓮安県女子中学生・李樹芬さんの暴行・殺人疑惑事件に対して、政府側メディアはこのほど、死者の友人3人が李さんは異性問題で川に飛び降り自殺したと口を揃えた独占インタビューを報道した。しかし、地元の民衆らが被害者の死因に抱いた疑問は解消されなかった。一方、地元の有識者4人が民間調査チームを設け、現地への調査を計画した。しかし、この調査計画は事前に当局に発覚し、当局の監視・制御をうけたために現地への出発は出来なかった。貴州省公安庁は来週の火曜日に死者の第3次検視結果を発表する予定。

 海外メディアによると、7月5日、中国政府関係メディアの中央テレビ局、貴州テレビ局および貴州新聞は、被害者・李樹芬さんが死亡当日に同行した3人の友人の独占インタビューを放送し、3人は共に李さんはネット知り合った異性のこと、家族の男女差別に不満を覚えたなど様々な悩みを抱えた上で自殺の道を選んだと話したという。3人の内、李さんの交際相手と自称する男性は取材に対して、死者と生前に性的関係はなかったという。このインタビューが放送されても、民衆が抱いている疑惑は晴れなかった。

 また、当局が報道した目撃者の話も政府側が発表した内容とほぼ同じであったことから、自ら真相を調査し明らかにするために、地元の有識者4人が「民間瓮安真相調査チーム」を作り、それぞれが日曜および月曜日に事件現場へ出発する予定だったが失敗に終わった。メンバーの陳徳富さんによると、4人はともに私服警察に尾行されて、調査現場に行くのを阻止されたという。陳さんは、当局の暴力による執行、公民の言論の自由および知る権利が剥奪されたと訴えた。

 陳さんは「当局はわれわれを尾行し、事件発生現場での調査を禁止し、さらに、村民らが外部に対して自由に意見を述べるのも禁止した。誠に遺憾だ。前回は外出禁止されたのは天安門事件の追悼活動で、当時、自分の腕は警察に強く曲げさせられて脱臼した場所は、未だに完全回復していない」と訴えた。

 陳さんは、政府側の報道で、逮捕された民衆は約250人に加えて、暴力団が関与し、青少年を扇動したから事件になった一方的な結論に対して疑問を抱いている。陳さんは、地元政府は言論をけん制し、外部記者の取材を妨害していることから、政府のやり方では公正ではないとし、当局は何かを隠蔽していると指摘した。

 一方、被害者の叔父・王さんは、被害者の家族と連絡が取れないという。また、村民らも逮捕されることを恐れて王さんの電話を受けないようにしたという。王さんは家族の行方が分からず、一人孤立して途方に暮れているという。

 村民・陳さんは、被害者の家族は村に現われていないことから、すでに引っ越したとみている。事件は当局の圧制下鎮められた。陳さんは、当局は3人の容疑者が事件発生当時の状況説明を認めて発表したし、容疑者らも自由の身で自宅に戻った。村民らが疑問を抱いていても誰も何も言えなくなった。

 貴州省公安庁主任法医学者・屈剣平等の専門家チームは来週の火曜日に、被害者家族に検視詳細を報告することになっている。被害者の検視は3度目で、一部の内臓組織の検査も行っているため、検視のすべての項目が終わるのは最短でも2週間を要する。

 事件は6月28日に発生し、死者の家族は娘が強姦・殺害されたとみて、拘束された容疑者3人の裁きを待っていたら、容疑者らと親戚関係のある地元当局は、女子中学生・李樹芬さんが自殺だと一方的に断定し、容疑者らを解放したことから、地元の民衆らの怒りを買い、政府当局が真相を隠蔽したとして、大規模の抗議事件に発展した。

 民衆の怒りを抑えるために、貴州省は7月3日から相次いで県委書記、県公安局長を含む4人の政府関係者を免職させた。

 
(翻訳/編集・余靜)


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