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中国の水問題

 【大紀元日本9月4日】中国水利学会・名誉理事長の朱爾明氏(72)が非営利特定法人「日本水フォーラム」の招きによって来日、1日午後、都内の霞が関ビル内で「中国の水問題」という演題で基調講演を行った。

 
中国水利学会・名誉理事長の朱爾明氏(72)(撮影=大紀元)

朱氏は、中国第三世代政権に立ち上げられた「南水北調」を画期的な国家プロジェクトだとしながらも、資金難で未だ実現が苦しいとした。また、ファシリテーターの丹保憲仁氏(75)(日本水フォーラム副会長)なども「…もし南の水を北に引いても、今度は南が水不足になる」と指摘するなど、総人口13億人という人口爆発の国内全体に水不足の感を呈する、「乾いた中国」を浮き彫りにする発言が目立った。

 
日本水フォーラム副会長の丹保憲仁氏(75)(撮影=大紀元)

朱氏は、現在中国の水利インフラは、建設済みのダムが約8万5千か所、その総貯水容量は約5800億㎥、河川水門が4万余り、農業灌漑面積は約8.5億ムー、全国の地表水の年間水供給能力は5300億㎥、地下水の年間全水供給能力は1100億㎥、水力発電総発電容量は約1.29億kw、年間発電量は4200億kwで強大で進歩しつつあるとしながらも、国内の北方では産業の発展に水の供給が追い付かず、現状では全国で年間の水不足量は約350億㎥であると推算した。

 朱氏は、乾いた中国を潤すには、西側の資本投下と技術移転が不可欠だと指摘、国内水市場の発展動向を「水文水量水質観測市場」「水保護処理管理市場」「洪水、旱魃防止防災市場」「節水用水給水市場」「農村での水利、水力発電、水系保護市場」「農村での用水水力発電水保護市場」「水利工程建設、保全、修復市場」「水利科学技術刷新市場」など多岐に分類、総じて課題が山積しており、技術面では西側との産学連携の必要性を訴えた。

 中国国内の水市場は市場規模自体が大きく将来性が見込め、現在の中国国内では仏企業の「ヴェオリア」「スエズ」が大規模な事業展開を先着しているが、中国政府の「朝令暮改」が事実上のネックとしてカントリーリスクとなっており、それが逆浸透膜など優秀な水技術を持つ西側諸国に後発の市場参入を躊躇させる要因になっている。

(記者=水然)

 (08/09/04 00:00)  





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