【大紀元日本11月27日】第二回神州国際映画祭が11月29、30日、韓国・釜山で開らかれる。多数の新作がエントリーした今回の映画祭は昨年、米国ワシントン DCで開かれた第一回より内容はもっと豊富になった。「人権」をテーマとし、社会の正義を反映した映画、中国共産党の罪悪を暴露あるいは反人類の迫害に反対する映画など10数本が上映される予定。
映画祭の企画を引き受けた神洲映画製作社韓国支社の李ドンフン・プロデューサー(34)は開幕を控え忙しい中、韓国で初めて開かれる神洲国際映画祭についてインタビューに応じてくれた。
―神州映画製作社について紹介してください。
本社を米国ワシントンDCに置く神州映画製作社は、中国大陸以外に居住する華人が立ち上げた独立した映画製作社。 純粋な芸術手法で様々な角度から社会を観察し、東西の文化交流を促進し、「善良」と「包容力」のある映画の世界を作って行くことを主旨としている。
神洲の意味について教えてください。
ベルリン映画祭, カンヌ映画祭, 釜山国際映画祭など、ほとんどの映画祭には開催地の地名が使われる。あるいは身障者映画祭、人権映画祭、短編映画祭などテーマやジャンルで名付けることもある。神州映画祭は主催者の社名を用いた。理由は「神州」いう名前の持った意味が非常に大きく、中国を意味する言葉でよく使われる。往々にして中国の古代芸術作品や伝統文化や思想には、神の意思に従う(天意に沿う)という内包があるが、それを神州という表現で現したのである。
神州国際映画祭が二回目を迎えたことについてはいかがですか。
人権重視、反迫害、正義を貫くことを主旨とした第一回神州国際映画祭は、昨年 7月15日米国のワシントンDCで初めて開かれた。長・短編映画とドキュメンタリーなど、計7本の作品が出品された。特に法輪功学習者に対する臓器狩りや迫害をテーマとした作品が注目を集めた。そしてその主旨を引き継ぐ第二回映画祭が釜山で開かれることになった。
釜山が選ばれた理由は何ですか。
アジア有数の映画都市である釜山は映画のインフラ、ファンの高レベル、及び映画の普遍化などの条件が揃っているので、レベルの高い映画を期待できると思われる。釜山国際映画祭を通じて成熟した市民が、今回の映画祭を通じて再び目を肥やすことができると思う。
神州国際映画祭の特徴は?
昨今の映画祭のほとんどはエンターテイメントや利益追求が目的の商業映画が主流だ。 しかし神州国際映画祭は人権に対する擁護と迫害を暴露することを目的とした明確な主旨がある。他の映画祭のような派手さはないが、強いメッセージが伝わってくると思う。
映画祭に出品される作品について紹介してください。
映画祭の開幕作は酷刑を耐え抜いた法輪功学習者丁燕さんの実話を描いた映画「震撼」(2006年)の王魏監督の新作「永遠」からスタート。「震撼」は 2006年 10月13日アメリカを皮切りに、昨年までに 23ヶ国の23の大学で上映され、好評を博した作品である。
神州映画制作社韓国支社の朴順那監督が製作した「母のスカーフ」と中国の水泳名将だった黄暁敏選手の韓国生活をカメラに収めた権ソンヨブ監督のドキュメンタリー映画「証言」も注目に値する作品。 1981年珍島スパイ事件を映画化した金ヒチォル監督のドキュメンタリー映画 「無罪」と韓国を代表する監督らが集まって作った「五つの視線」、及び「五月に喪生」など十数本の作品が上映される予定。 | | 「母のスカーフ」の朴順那監督:映画を通じて法輪功の真相を伝えたい。(大紀元、孔美英撮影) |
「母のスカーフ」の朴順那監督
「何の罪もない法輪功学習者を逮捕し、その上拷問で殺すなんて」、「愛する我が祖国・中国が、倫理道徳のある、貴い歴史を作り出すことを切に希望します。」
これは映画「母のスカーフ」に登場する主人公ミンミン(明明)のセリフの一部だ。この言葉は法輪功学習者に対する迫害、人権弾圧、生体臓器狩りなど中共の反人類的行為で汚れた中国の十三億の人民に告げる言葉でもある。中共の真実を暴露する人権映画祭である第二回神洲国際映画祭が11月 29日、30日に釜山で開かれる。今回の映画祭に「母のスカーフ」を出品した朴順那監督に会った。
「母のスカーフ」について紹介してください。
中国人女性・明明は韓国人男性に出会い、結婚の約束をする。後に男性が中国で弾圧されている気功・法輪功の学習者であることを知る。男性の家族に会うため韓国に来た明明は、中国で知ることができなかった法輪功の真実と共産党の真相が分かるようになる。明明は心の中は葛藤と煩悶で苦しむ。虚言を信じて今まで生きて来たのである。このような素材を選択したのは人権問題をわかりやすく、人々に気軽に受け入れてもらえる作品を作りたかったからだ。映画を通じて法輪功の真相と共産党からの脱退をしなければならない理由を中国人にどうしても知らせたかった。
この映画を通じて伝えたいメッセージは何ですか。
人権映画の意義とともにその奥に潜んでいる深い意味を読み取ってほしい。善には善の報いがあり、悪には悪の報いがあるという因果応報の意味をもう一度噛みしめて欲しい。「母のスカーフ」は象徴的な意味である。人間として生きて行く上で必要不可欠な「真・善・忍」を、民主化運動をしたという理由で迫害され亡くなった母のスカーフに象徴化した。
中国を背景にした映画撮影は容易ではなかったと思いますが…。
初めてだったので色々と大変だったが、出演者の皆さんは内面世界を的確に表現しようと力を尽くした。皆さんが様々な困難を克服して、最後までがんばってくれたので、本当に感謝している。
撮影場所が韓国だったので、実際中国で起きている凄まじい迫害と学習者たちが苦しむ姿は表現しにくかった。 迫害前の中国大陸の法輪功学習者の大規模な集団煉功場面の再現も難しかった。
映画製作は大変ですが、やりがいも大きいのではありませんか。
観客が映画を見る少しの間だけでも人生の本当の意味に対して考え直すきっかけができれば幸いだと思う。今後とも本当の人生の意味は何なのかと言う課題とともに、感動を与えられる作品を作りたい。人生の生きる価値は何なのか、目的は何のかを映画を通じて問いたい。
朴監督は最後にこのような映画祭が世界各地で開かれ、もっと多くの人がもっとすばらしい人権映画に接することができることを望んでいることを示した。 | | 中国人密集地域で中国人に共産党脱退を勧める黄暁敏氏(大紀元、李美景撮影) |
ドキュメンタリー「証言」の主人公:前中国国家水泳代表選手―黄曉敏氏
黄曉敏(38) 氏は現役時代中国水泳界の「五輪の金花」の一人と呼ばれた。1988年のソウルオリンピックで中国歴史上初のオリンピックメダルを獲得した選手だったのだ。1986 年のアジア大会と1988年のオリンピックのために韓国を行き来するごとに、親切な韓国人ときれいな韓国の町並みに魅了された。このことがきっかけになり、1995年に彼女は明智大社会体育学科に留学した。中国で出会った韓国人男性と韓国で再会し、98年に結婚した。大学卒業、彼女はいくつかの体育会と学校で水泳コーチを務めている。そして時間が許す限り、中国人がたくさん集まる地域に出かけ、共産党脱退署名を集めている。 ドキュメンタリー「証言」は彼女のこのような平凡な日常をカメラに収めた。
公に出ると、顔を知られることはありませんか。
若い年代は私をあまり知らないが、少々年を召した方であれば、私を知っている方は結構多い。私が脱退を勧めるようになった経緯をパネルで展示している。そのパネルの文章を読んでいて嘘だと思っている人もかなりいるようで、私が現われるとみんな驚く。 嘘だったと思ったのに本当だったのかという感じで、みな驚く。
ドキュメンタリー撮影を決めた時はどうでしたか。
負担は感じなかった。逆にうれしかった。 私が町に出て中国人に共産党脱退を勧めるわけをもっと多くの中国人に理解してもらいたいという願望もあるので、映画撮影によって共産党脱退に役立つことができればうれしい。 | | 1988年ソウル五輪で中国水泳史上初メダルを獲得し、中国の英雄として称えられた黄曉敏氏。 |
共産党に入党した特別な理由はあるのですか。
18歳になると共産党に入党することができるが、私がオリンピックでメダルを取った時ちょうど 18歳だった。その当時は水泳ばかりしていたので、共産党に関心もなかったが、母親に急かされたこともあったし、共産党も私のメダル獲得を共産党の政治宣伝に利用したかったので、私を入党させようと力を入れていた。それで私はいわゆる 「スピード入党」をしたのである。 2004年大紀元時報が発表した「九評共産党」を呼んで、大変ショックを受け、共産党から脱退することを決心した。
競技のため外国に出た時や、今韓国に住みながら見る中国の姿はどうですか。
1989年 6月4日天安門民主化運動が起きた時、私は試合に参加するためモロッコにいた。当時ニュースでは天安門広場の情景がずっと放送されていたが、それを見た私は本当に中国に帰りたくなかった。 試合が終わり中国に帰った時、共産党は「暴動は収まった」、「学生は一人も死んでいない」などの偽りの宣伝をしていた。あの時から少しずつ共産党に対して考え方が変わってきた。
今韓国に住んでいる私から中国を見ると、まるで巨大な城を見ているようだ。高い塀で国民を囲い、外部の情報を遮断し、共産党の一辺倒の宣伝のみが注ぎ込まれる。今回の毒ミルク事件についても、私は本当に共産党が早く滅びたらいいのにと思った。何の罪のない幼い命が犠牲になり、本当に気の毒だと思う。 そして中国に住む人たちがこのような真相が分かったら良いと思っている。 | | 中国の水泳スター黄曉敏氏の韓国での生活を記録したドキュメンタリー「証言」(権ソンヨプ監督提供) |
ドキュメンタリー「証言」の権ソンヨプ監督
大林洞路地の入り口で固唾をのんで黄曉敏氏の日常を追った権ソングヨブ監督(40)。淡々と世の中をカメラに収める権監督には平凡ではない履歴がある。 1990年代韓国でミュージックビデオが旋風を巻き起こしていた時代、彼はまさにそのブームを引き起こした第一世代ミュージックビデオ監督だったのだ。キム・ウォンジュン、ソン・ジヌ、消防車などの90年代の半ばから後半の韓国国内有名歌手のミュージックビデオ 百数本を手がけたのだ。 以後 4年余り、韓国国内主要放送局で奥地体験ドキュメンタリーを専門的に製作。今回の神州国際映画祭をきっかけにドキュメンタリー映画監督に生まれかわった。
黄曉敏選手との出会いのきっかけはなんですか。
人権に関する素材を検索中、大紀元時報に紹介された黄曉敏選手の記事を偶然目にした。 世界的な水泳スターが韓国に定住していること、そして中国水泳界の「 五輪の金花」と呼ばれた彼女が共産党組職を脱退した点に惹かれた。
特に、黄曉敏氏が人権を無視して開催された北京オリンピックに抗議した「人権聖火」市民運動の韓国大使を務めたことがドキュメンタリー映画の素材としては非常に良かった。 | | ドキュメンタリー「証言」で水泳を指導する黄曉敏氏(権ソンヨブ監督提供) |
映画の具体的な内容について紹介してください。
黄曉敏選手にとって水泳はまさに人生の師匠のような存在である。水泳を通じて努力することの本当の意味を悟り、自身の潜在能力を開発する過程を悟ったと言う。黄曉敏さんが首席コーチを勤めるある小学校での水泳指導の画面もカメラに収めた。そして1989年の天安門事件の民主化運動からわかった中共の二重の欺瞞性を言い表す証言と、韓国に定住後脱党を勧める場面もある。黄曉敏選手の休日に中国人密集地域で脱党を勧める姿も控えめにカメラに収めた。 不法滞在者が多い地域ではカメラに敏感なので、そこも気にしながら映画製作に取り組んだ。
派手なイメージがあるミュージックビデオと、現実を描くドキュメンタリー映画の合体作として期待したいですね。
事実上ドキュメンタリーとミュージックビデオは相容れないものである。ドキュメンタリーに充実すると、映像美学が疎かになることは避けられない。映像美学に重点を置くとメッセージが正確に伝わらないし、リアリティーにも欠ける。それでもこの二つの領域で長年培ってきた経験と技術を土台にして、「証言」ではドキュメンタリーのリアリティーとミュージックビデオの映像美を適切に結合しようと努力した。結果判断は観客にお任せする。
この頃は独特で面白いドキュメンタリーがたくさん出ていますが、 ドキュメンタリー監督としては、どう思われますか。
撮影過程の難度でその作品の価値を評価するのがこの頃の傾向である。しかしその撮影過程がいくら難しいとはいえ、撮影素材が持った価値より優先されるべきではないと思う。最も高潔な素材を選んで、その価値をありのまま伝えることこそ、映画製作上の真の価値をはかる尺度と思う。
(記者:孔美英・李美景、翻訳・明吉)
(08/11/27 21:35)
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