【大紀元日本4月29日】米国ワシントンDCで開かれた先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は4月24日、「景気後退速度の鈍化やいくらかの安定化の兆候を示すデーターも出てきた」とし、世界経済は「年内に回復基調に向かうだろう」との共同声明を発表した。
しかし、その直後に発生した豚インフルエンザの感染拡大は、世界金融危機に対応してきた各国政府に景気回復及び金融システムの安定化を図るための資金支援を大幅に増加させるだけではなく、世界株式市場の下落が再び始まり、世界経済回復が遅れる可能性がある。また、豚インフルエンザが世界各国で大流行となる場合、各国の経済状況がさらに後退すると予想されている。
世界銀行が去年の試算によれば、インフルエンザの大流行により、世界経済に約3兆米ドル(約288兆円)の損失をもたらし、世界総生産が5%下落するだろうという。
ロイター通信によると、世界銀行は豚インフルエンザの発源地となったメキシコ政府に同病気の対策資金として約2億500万米ドル(約197億円)の融資を提供すると発表した。メキシコ政府は、豚インフルエンザ感染拡大が同国の経済に大きな打撃を与えるとし、現在どの程度までに影響されるのかはまだ予測できない状況だと示した。
2002年11月から2003年7月にかけて発生した重症急性呼吸器症候群(SARS)は世界各国の航空業界や旅行業界、貿易及び直接投資(FDI)に大きな打撃を与えた。当時、アジア地域だけでも、約400億米ドル(約3兆8400億円)の損失を受けた。世界保健機構(WHO)によると、SARS大流行となった半年間に、約8069人が感染し、775人が死亡した。
豚インフルエンザの感染拡大で景気後退が深刻化するという心理的背景に、4月27日のアジアと米国株式市場が下落した。アジアでは、上海総合株価指数は43・247ポイント(1・77%)安の2405・348で取引を終えた。香港恒生指数の27日終値は前日比で418ポイント安の14840・42。台湾加権指数は前日比で175ポイント下落し、5705・05で取引を終えたが、2週間ぶりの安値となった。米国株式市場では、ダウ工業株30種終値は前日比で51・29ポイント安の8025・00。ナスダック総合は14・88ポイント安の1679・41。S&P総合500種は8・72ポイント安の857・51。
一方、欧州株式市場では、豚インフルエンザ感染拡大を受け、医薬品への需要が高まるとの期待感から、医薬関連株が買われ、各主要株価指数を押し上げた。イギリスのFT100種総合株価指数は前日比で11・02ポイント高の4167・01となった。ドイツのクセトラDAX指数は19・75ポイント高の4694・07。日本の日経平均株価は27日は大きな動きが見られず、前日終値と横ばいとなったが、28日は大幅に反落し、前日比で232円57銭安の8493円77銭で取引を終えた。
また、世界各航空会社の株価も急落した。中国国際航空(エアチャイナ)の27日終値は前日比で6・14%下落。ドイツのフランクフルト市場においてルフトハンザ航空(Lufthansa)の株価終値は前日比で11・9%急落。エアフランス航空(Air France)はバリ市場における下げ幅は9%を超えた。オーストラリアのカンタス航空(Qantas Airways)も約3・8%安。日本の日本航空(JAL)は前日比で4%下落。
外国為替市場において、リスク回避の円買い・ドル売りが優勢となった。27日のロンドン外国為替市場において、円相場は前日終値の1ドル=97円15銭から1ドル=96円63銭に上昇。対ユーロも、1ユーロ=128円65銭から1ユーロ=127円03銭に上昇した。
(翻訳編集・張 哲)
(09/04/29 10:24)
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