【大紀元日本8月18日】中国政府当局は「経済成長率を8%に保とう」との政策の元で、昨年4兆元の景気刺激政策を打ち出した。この政策に合わせて、中国の銀行は融資枠を拡大、今年上半期における中国の銀行のローン貸出残高は過去最高の7・4兆元に達した。しかし、将来の数年間において銀行の不良債権(NPL)の急増と資産バブル化のリスクが大きくなるではないかと業界で見られている。
中国上半期の銀行ローン貸出残高は7・4兆元に達しており、07年と08年の2年間の貸出残高合計額を超えた。政府の09年度ローン目標である5兆元も大幅に超過している。イギリス経済誌「エコノミスト」8月6日の記事で、中国経済は表面的に小売が急増し、不動産市場と株式市場が上昇しており、上半期の国内総生産(GDP)もエコノミストたちの予想よりも早く回復しているが、将来の数年間において銀行の不良債権(NPL)の急増と資産バブル化のリスクが大きくなるだろうと警告した。
同誌は、銀行ローン貸出残高の急増により、将来において2つのリスクが大きくなると指摘する。一つ目のリスクは、銀行の融資枠の拡大によって、資金を必要とする数多くの企業への審査などが緩み、その結果収益の悪い企業の倒産で、銀行の不良債権が必然的に急増し、実体経済に大きな打撃を与えることだ。1990年代、中国政府当局は国内の銀行に対して、国営企業に対する融資枠を拡大せよとの指令を下した。その結果、銀行の不良債権比率が40―50%に急増した。
一方、地方政府の銀行からの融資額も急増している。それに政府の不良債権を加えれば、中国政府当局が背負っている実質的な負債総額はすでにGDPの6割を占めている。将来、中国政府の景気刺激策に必要な資金額が大幅に低下するだろう。
二つ目のリスクは資産バブル化だ。今年上半期に、中国主要株価指数である上海総合株価指数は昨年年末と比べすでに86%急上昇しており、その上昇幅は世界各主要株価指数の上昇幅の中で1位となっている。UBSによると、7・4兆元の銀行ローン貸出残高のうち、株式市場に流入した資金は約4千600億元。
不動産市場も投機資金の流入とともに上昇している。不動産仲介業の情報筋によると、上半期の北京市商品住宅の平均価格は昨年年末と比べ43%上昇した。アナリストは、不動産市場の過熱化が続ければ、07年不動産市場の暴落が再び現れると懸念し、また中国政府当局は、不動産市場の大きな崩れを防ぐために、一連の抑制政策を打ち出したが、しかし全体的に大きな変わりがなく、基本的に緩和な金融政策を維持していくと分析する。
巨額な投機資金の流入で中国金融市場が過熱化している一方、GDPの4割を占める中国輸出が依然として低迷している。中国関税当局によると、上半期における輸出額が昨年同期比で21・8%減少した。人民元の上昇と外需低迷のため、下半期の輸出額は回復しがたいと見られている。
(翻訳編集・張哲)
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