【大紀元日本10月8日】6日に米国ワシントンを訪問したチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世に対して、オバマ米大統領は面会を見送った。ダライ・ラマがワシントンを訪れた際に、米大統領と面会しないのは、1991年以来初めてである。今年11月の中国訪問を控え、オバマ大統領は、訪中前に中共指導部を刺激するのを避けたいためだと、国内から批判の声が絶えない。
ワシントンポスト5日の報道によると、ダライ・ラマとの面会の延期は、オバマ政権が中国との関係を改善するため、中国の人権と金融問題に対する批判を控えるという「策略的な保障」の一つ。外交官や政府関係者などへの取材を元にしたこの報道では、ホワイトハウスが今年5月にチベット亡命政府に圧力をかけ、ダライ・ラマとの面会を米中サミット会議後に見送ることにしたと内幕を披露した。
米国とチベット代表の交渉に関わったあるアジアの国の外交官がワシントンポストに話した内容によると、米国政府関係者がチベット代表に、北朝鮮の核兵器問題とイラン問題において中共当局の協力が必要とされていると話した。
交渉に関わったもう一人によると、米政府のダライ・ラマとの面会の件は、中国の特定の要求に従ったものなのか、それとも自ら中共当局に「小さい恩恵」を与えないのかは分からないという。
情報筋によると、チベット代表は当初、米国に譲らなかった。5月に、ある前米外交官が間に入り、チベット団体に圧力を掛けたという。
8月に、チベット代表はダライ・ラマに、面会延期のことについて次のように話したという。「中共は絶えず世界中で、ダライ・ラマと各国の指導者との面会を中止させようとしている。もし米国の圧力に負けたら、これから他の国家リーダーとの面会ももっと難しくなる。中共当局はもっと傲慢になり、国内のチベット人に、嘘をどんどん付くことができる」
ウォールストリートの社評は、イランの民主問題に対するオバマ大統領の沈黙も含めて、今回の延期問題は、オバマ氏が人権を犠牲にしている事例であると批判した。「就任後の9カ月間で、オバマ氏はベネスエラ総統と会う時間を作れたし、ニカラグア総統及びロシア総統と会う時間も作ることができたのに、今週は、ダライ・ラマと会う時間がないのだ」と指摘。
タイムズの報道によると、共和党の議員フランク・ウルフ氏はこの件について、「オバマ政府は、人権と宗教自由問題の点で負けだ」と批判した。
ブログ作家Daniel Blumenthal氏は、「ダライ・ラマと進んで面会することは、チベット人と中国の人権活動家にとっては重要な励みである。更に、チベット人を厳しく弾圧する中共を抑制するためにもなる」と話した。
一方、会談延期に関して、ホワイトハウスのギブズ報道官は「年末までにオバマ大統領がダライ・ラマと会談することで双方が合意している」と強調。中国への配慮のためにチベット人を無視しているという指摘を否定した。
国務長官のヒラリー・クリントン氏も、今年2月の中国訪問を前に、人権を支持することによって「グローバル経済危機、気象変化危機及び安全危機」の解決に影響を与えてはならないと述べたようだ。
(翻訳編集・肖 シンリ)
|