砂漠化進む中国 河川5万本、20年で半数以上が消滅

2013年04月08日 12時28分
汚染が進む黒竜江省の松花江(ネット写真)

【大紀元日本4月8日】「大河の波は広く高く、風が稲穂の香りを運ぶ」中国の人気歌謡曲の歌い出しにこうある。しかし、こうした風景はすでに過去になりつつある。水資源を管理する水利部(省)と統計局が3月末に発表した3年にわたる資源調査の結果、2万8000本の河川が消えたことが明らかになった。

 調査は3月26日に発表された。それによると、1990年代には5万本以上が存在していた河川が2011年には2万2909本に減少したという。また、最長河川の揚子江や黄河も水位の減少が見られる。

 当局は減少理由を、地球温暖化や「前回の調査が1950年代の不完全な地理観測から導き出されたものだから」と説明している。一方で専門家は、経済発展を優先するあまり環境への責務を怠ったためだと指摘する。

 北京拠点のNPO公共環境研究センター所長の馬俊氏は、観測方法が異なるため数字の誤差があったことを認めながらも「汚染が有限の資源を破壊したためだ」と米メディアなどの取材に対して答えた。同センターの調査で特に東北部での干上がりが確認され、また、森林伐採や三峡ダムのような大型水力発電施設や気候変動は表面的な理由で、「根本的には人口過剰と環境汚染が悪化を押し進めた」と原因を述べる。

 「2つの破壊的な組み合わせだ。人口増加は限られた水源を搾取し続け、国の劇的な工業化は河川を汚染したが、ほうっておいた」と同氏は付け加える。

 汚染はさらに、わずかに残った水資源でさえ破壊している。3月初旬、上海の河川でブタの死骸1万2000頭が漂流し、同月末には四川省でアヒルの死骸1000羽が川に投棄されているのが見つかった。中国環境保護省は化学物質がもたらした深刻な健康被害の例として、村民にガン患者が多い「がん村」の存在を認めている。

 ミニブログ・微博には、政府に近い者でさえ嘆きの声を上げる。教育部(省)の元広報担当王旭明氏は「ポケットのお金は増えたが、周りの水はどんどん減っている。環境保護への投資は18.8%増と、国の発展指数(中国のGDPは約8%)の2倍以上だ。政府に提案する。経済発展レベルを下げて環境保護を最優先事項にすべきだ。豊かな中国が美しい中国であるために」

 また、共産党の舌・環球時報でさえ溜息をついている。「毎年、何万もの河川が消滅しているということか。昨年、雲南省シーサンパンナ州の森林伐採で禿山と化した地区の取材を思い出した。原生林はすべて引き抜かれ、ゴムの木が植えられ、生態系が傷つけられた。一つ発展が進めば、醜い側面も現れる。そして加速していく。しかし人々が生活の質の向上を望む中、誰を責められるだろうか」

(翻訳編集・ 佐渡 道世)


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