■大紀元日本 http://www.epochtimes.jp/jp/2010/02/html/d81808.html



カンアオイの花(撮影・大紀元2010年2月)

【生活に活きる植物】4・寒葵(カンアオイ)

 【大紀元日本2月17日】カンアオイは全国各地の山地の樹下に分布するウマノスズクサ科の常緑多年草。10月から2月にかけて、暗紫色の壷状花が土に半ば埋もれて開花します。したがって、種子散布範囲が狭くなるのか分布が広がらず、地域ごとに変種があります。葉は寒中でも枯れず、3月末に新芽が出ます。秋から冬の間に地下の根茎と根を掘り起こし陰干しして民間薬に利用されますが、精油成分の香気は弱く生薬の細辛(さいしん)の代用とはなりません。

 因みに、生薬の細辛の原植物はウスバサイシンで、カンアオイと同種で花も似ていますが、異なるのは冬に落葉することです。細辛の名前の由来は根が細く、味がきわめて辛いことからと言われます。

 学名:Asarum kooyarum

 別名:細辛葵

 成分:精油(メチルオイゲノール、サフロールなど)、アミノ酸(ピペコール酸など)その他

 

 【薬用効果】カンアオイは咳止めに乾燥物を一日量5~10g煎服します。近年、プロペニールベンゼン系成分に血圧降下作用、睡眠促進作用が期待されています。

 一方、ウスバサイシンの根には有効成分の精油が2~3%も含まれています。肺、腎経に働き解熱鎮痛作用、鎮咳去痰作用があります。一日量は乾燥物3~5gを煎服します。作用の激しい生薬なので、使用量には注意すべきです。

 【その他エピソード】カンアオイはギフチョウ(岐阜蝶)の食草として知られています。

 またウマノスズクサ科の植物は世界中に数多く自生して、花期をはじめ、花と葉の形状、色、班紋も多様で興味深い植物の一つです。

 江戸時代にはすでに、斑紋の美しさを競い、観賞用に栽培されました。現在分かっている中に、最も古い品種は1841年に登場する黒牡丹や迦陵頻などがあります。その後今までに、150種以上知られていますが、最も多く班入り個体が確認されているのはカントウカンアオイで70種もあります。しかし、未確認の個体も数多くあります。

カンアオイの全景(撮影・大紀元2010年2月)

(文・ハナビシソウ)