中国株式市場は経済と逆行する謬説

2005/07/05 03:21
 【大紀元日本7月5日】経済が著しく成長しているのに株式市場が暴落し続ける国を、人々はどう評価するだろうか?巧妙に言葉をいじくり回す人々は、これは株式市場と経済の「逆行」現象だというだろう。しかし、有識者らは「逆行」とは存在しないでたらめな理屈である、とそのからくりを暴くはずだ。「逆行」はまさに中国経済の真実を反映したものだ。結局、中国共産党は捏造したバブル経済が弾ける前に、人の目をくらますことができなかっただけなのだ。

 中央集権統治の下では、架空経済や架空の不動産市場を捏造できることから、株式市場も架空で作り上げることができる。統計数字を出す政府役人らは自分たちの昇進はGDP数字の向上と強く係っていることを知っている。彼らが数字を高く報告すれば出世する者も増える。結局、統計数字は単なる政府役人らの出世数を表すものに過ぎないのだ。

 中国の不動産は非常に高価である。たとえ米国で働く中流階級の人でも中国の不動産は買えない。例えば80平方メートルの不動産を買う場合、普通の人々は仮に毎日、飲まず食わずで全てのお金を貯金して、購入できるまでに何年かかるだろう?上海では約41年、杭州では約40年、南京では約34年かかるという計算になる。しかし、不動産市場のバブル化も作り上げられたのだ。何故なら、中国の政府役人らは自由に不動産を購入することができ、不動産業者の職員は自らの名義で幾つもの不動産を購入することができるからだ。その上、経済成長率を支えるために、売却できない不動産は貸借対照表に残すことさえできるのだ。

 さらに、不動産バブルを支えるもう一つの要素がある。銀行から超低金利で、非常に簡単に借りることのできる返済不要のローンがある。中国の国民は預金を他の銀行へ移すことができず、社会治安の悪化により現金を自宅に置くこともできず、結局、国の銀行に入れるしかないのだ。こうして、国民の預金が銀行の貸付金として流通されてしまうのだ。2006年WTOが定めた中国銀行に関する規定が実行されるまでに、中国銀行の不良債権に起因する災難が預金者らの背後に虎視眈々と居座り続けるであろう。

 架空の株式市場も暫時作ることができる。ただ、長くは維持できない。理由は大小の投資家らは現場から直ぐに引き上げるからだ。多くの投機心の強い投資家らは、一儲けすれば逃げてしまおうとし、チャンスを見逃さないように一日中証券取引所に居座り、株の上昇と下落を見つめるのだ。故に、架空の株式市場は個人投資家の投機心によって長く持続はできない。中国の株式指数は6年以来の最低指数になり、上海、深セン両市の平均株価は9年間で最低値となった。中国の週刊誌「東方眺望」によれば、中国株式市場の株価は4年前の17,000億元から7,000億元にまで落ちた。市場価格にして10,000元(1元≒14円)の人民元が蒸発してしまったのだ。国営企業が偽帳簿で株式上場して投資家らの資金をかき集め、自分たちの懐に取り込んだのと同様な道を辿ったのだ。

 台湾銀行の李勝彦総支配人は、為替レートの角度から見た場合、中国経済はバブルのように無制限に膨らむことはできないという。また、一旦、不動産価格を支えるものがなくなり、起爆剤である人民元の引き上げが金融危機を引き起こしたときこそ、中国大陸のバブル経済が弾けると指摘した。

 しかし、株式市場が危機的状態に陥っている現在、中国国務院が中国工商銀行の株式制度改定の実行を許可したという現状は、投資家らに複雑な思いを与えた。投資家らはさらに、過ちを起こした官僚らが今になっても反省せずにいることを痛感したという。温家寶首相も中国国内外の有識者らが、たとえ10萬人民元が余分にあっても、深刻な事態に陥った中国経済を、もはや救いようがないと知っているのだ。

 中国の経済学者は、「中国の株式市場は国民経済の高度成長に順応できておらず、経済のバロメーターになっていない」と指摘した。世界のどこの国においても、株式市場は経済のバロメーターになっているのに対して、中国だけが相反しているのだ。中国の経済を管理する中国共産党がウソをついたことが災いを招き、中国の経済と社会を永遠に回復できない状態に陥れたのだという。株式市場の崩壊は、中国の与党と野党を含む人々に対して、もうこれ以上にウソをついてはならないという警告であろう。

 故リンカーン大統領は「一部の人々を永遠に愚弄することはできる。または、全ての人々を一時的に愚弄することができるが、永遠に全ての人々を愚弄することはできない」と言っている。株式市場の崩壊はまだ最初の段階である。不動産市場の崩壊はその次に、銀行の崩壊がその次の次に来るかも知れないのだ。そして、最終的にはウソ偽りの全面的な崩壊であろう。

 ことわり:本文はあくまでも著者の個人的な観点で述べた。
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