アジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議は19日、「持続的な成長と繁栄のための躍動的なコミュニティに向けて」をテーマとする「ハノイ宣言」を採択し、閉幕した。同宣言では、世界貿易機関(WTO)の多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)の支持を最優先事項とし、自由で開かれた貿易や投資というAPECの目標に向け、努力することで一致した。
北朝鮮の核実験への非難は首脳宣言には盛り込まれず、議長国であるベトナムのグエン・ミン・チェット大統領が北朝鮮の核実験を平和と安全保障への脅威として非難する声明を口頭で発表した。
「ハノイ宣言」の骨子は以下の通り。
1.自由な貿易・投資の促進
・ドーハ開発アジェンダ(DDA)交渉の支持がAPECの最優先事項であることを再確認。現状を打破し、野心的かつバランスの取れた交渉の成果を達成するためにはいかなる努力も惜しまないとのわれわれの意思および決意を明示したDDAに関する特別声明を発出。
・地域貿易協定・自由貿易協定交渉時に参照できるモデル措置について今年6つの章で合意したことを歓迎。
・長期的展望としてのアジア太平洋の自由貿易圏を含め、地域経済統合を促進する方法と手段をさらに研究。来年豪州で開催のAPEC首脳会議に報告するよう指示。
・中央政府機関が適法なソフトや著作権のみを使用するよう適切な管理を要請。
2.人間の安全保障の強化
・世界中で深刻な脅威を及ぼし続けるテロ行為を非難。
・鳥および新型インフルエンザ予防・対処に関するAPEC行動計画を証人。
・エネルギー安全保障が持続可能な経済開発のために重要であることを確認。
3.より強固な社会とより躍動的・調和的なコミュニティに向けて
・衡平な成長と繁栄、貿易・投資の自由化、円滑化を推進する基盤とし、国際競争力を確保するための経済・技術協力の重要性を確認。APECにおける経済・技術協力の効果的な実施の強化のための成果と努力を歓迎。
・腐敗を経済・社会開発に対する最大の障害の1つと考える。APEC腐敗防止や透明性タスクフォースでのイニシアチブの効果的実施により、腐敗と闘い、誠実な社会に導くことに合意。
・APECを効率的かつ結果志向なものとする。急速に変化する環境の中で新たな課題や機会に対処するため、APECが引き続き進化しなければならないことを再確認。APEC改革案を採択する。
[ハノイ 19日 ロイター]
(06/11/20 08:13)
|