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北京学者: 中国経済が直面する7つの難題

 【大紀元日本8月21日】中国経済に回復の兆候が現れつつあるが、北京の経済ウォッチャーの見解によると、外需の萎縮、貸出の膨張、財政圧力の増大、生産過剰、農民の増収困難、企業の倒産および深刻な雇用情勢といった7つの難題が、中国経済の回復を持続させる上で、障害になっているという。

 香港文匯報の報道によると、北京の学者の指摘として、中国経済の第一の難題は、外需の低迷と内需の疲弊である。今年上半期における中国GDPの成長率は7・1%であったが、輸出の寄与度はマイナス41%であり、GDPを2・9%押し下げた。現在、中国の外需が萎縮を続ける一方、内需の伸びによってこれを埋め合わせることもできず、中国経済は難題を抱えている。統計によると、上半期における中国の輸出額は、前年同期比で21・8%減少しており、下半期の回復も依然として困難となる見通しである。また、上半期の外資利用率の下げ幅も17・9%に達している。

 貸出の膨張については、今年7カ月間における中国の貸出の規模が、8兆元に達し、年間目標の5兆元を上回った。貸出の緩和は、金融緩和策の一つであるが、貸出が急速に伸びる中にあって、貸出構造の矛盾が日増しに突出している。このほか、一部の貸出資金が違法に株式市場や不動産市場に流入してバブルを発生させており、金融政策を維持することはますます困難になっている。

 財政の逼迫について、金融危機や金融緩和策の影響によって、中央財政の歳入面への圧力が大きくなっており、積極的な景気拡大策を継続することが困難になっている。統計によると、今年7カ月間における中国の財政総収入は4兆672億元であり、前年同期に比べて209・66億元、0・5%の減少となった。

 また、学者の指摘によると、産業構造の転換・高度化および省エネの推進が非常に困難な状況の中、生産能力の過剰が、依然として突出している。需要が好転しつつある中で、淘汰されるべき遅れた生産能力が再稼動しているほか、一部地区において、低水準の設備が重複して建造されている。また、企業の再編、特に省をまたぐ再編に関しては、制約が多い。更に、一部の地方では、省エネ対策や環境問題への意識が低いという現象がみられる。

 農民の増収難について、現在、多くの農産品が価格下落圧力に直面し、生産効率が低下している。綿花、大豆、糖料作物の作付面積は前年に比べて減少している。また、食糧生産が年全体で豊作となるかについては不確実で、洪水、動物の疫病感染の予防も厳しい。このほか、企業稼働率の低下とリストラが、農民工の出稼ぎ収入に影響を及ぼしている。

 企業の倒産について、今年5カ月間における中国の工業企業の利潤は、前年同期比で23%低下し、損失が増加している。生産能力および対外貿易依存度が高い現状において、中小企業や輸出型企業の収益の低迷を短期のうちに改善することは困難である。

 北京の学者によると、大陸の雇用情勢は非常に深刻であるという。統計によると、7月の大学卒業生の就職率は68%で、約30%の大学生の就職口が必要である。これに、昨年から職が見つからない大学卒業生が加わり、下半期において職を求める大学卒業生は約300万人となる。さらに、国有企業、集団企業のレイオフ人員や、破産企業の労働者にも職を与えることが必要となる。

(翻訳・飛燕、編集・田中)


 (09/08/21 16:13)  





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