中国:天津市政協主席自殺、汚職の罪に怯えてか

2007/06/10 11:09
 【大紀元日本6月10日】新華社は8日、中央直轄市である天津市の宋平順(ソン ピンスゥン)・政協主席が4日夜、現地政府庁舎内で自殺したことを明らかにした。天津市の張高麗・市委書記も8日午後、市の幹部会席上で、自殺した宋氏は経済問題と愛人関係について、当局の調査を受けていたことを明らかにした。中国共産党(中共)中央紀律検査委員会(中紀委)は、原因究明のためにすでに調査員を天津へ派遣した。一方、地元党政当局は多くの定例会議を取り消し、市委も対応を図るために緊急会議を開いたという。

 62歳の宋氏は、1983年より天津市公安局副局長、局長、党委書記を歴任した。1990年から1993年は天津市副市長、市委副書記、武警天津市第一政委を務めた。1998年5月より天津市委副書記、市委政法書記を務め、2003年1月に天津市政協主席に就任した。

 香港明報によると、宋氏は、収賄および職権乱用の疑いで、中紀委の調査を受けていたという。6月4日、中紀委調査員らが宋氏と2時間にわたる面談した後、同日午後9時に宋氏は庁舎内で自殺していることが発見されたという。

 一方、ロイター通信は匿名の天津幹部の話を引用し、宋氏は経済問題に関わり、大量の睡眠薬を飲んで死亡したと報道したが、睡眠薬を飲みさらに首吊りした噂も流れている。

 香港親中の大公報によると、天津市委書記・張高麗氏は8日午後、天津市幹部会議で、宋氏の自殺の主な理由として、次の2つが考えられるとした。1つは、職権を利用し、香港企業と結託し利益を獲得したこと。もう1つは、愛人を囲い、子供までいることだと分析した。張氏はさらに、宋氏の自殺はまったくの個人的な問題であるとし、現在天津市で噂になっている他の幹部との関係は、まったく根拠のないことだと主張した。

 一方、昨年、中紀委は天津市検察長・李宝金氏に対して「双規」(※)を行い、同年11月末に李氏の事件=企業から数百万元を不正に受け取った=を公にされたことによって、天津政府幹部らが長期にわたる深刻な汚職が行われ、さらに幹部間で口裏を合わせて隠ぺい工作を図っている問題が初めて浮き彫りにされた。

 情報筋によると、李氏と宋氏は、天津市行政府で同期として40年のつきあいだという。李氏が昨年11月、党より除籍および公職から外されてから、宋氏も調査を受け始めたという。宋氏の自殺について、周辺では罪に怯えての自殺と見ているが、仮にこの見方が正しいとするならば、12年前の元北京市常務副市長・王宝森氏の自殺以来、同様な理由で自殺した最高級幹部となる。

 ※「双規」…中国政府が一部官僚の汚職や横領を厳しく取り締まる際に実施している方法。「双規」とは決められた時間と場所で、自分の犯した問題と罪に対する反省を行うことである。「双規」されている間、行動の自由は全くない。通常、共産党と政府の高級幹部に対し、正式に逮捕、起訴する前に、党の規律組織である規律検査委員会が容疑者を「双規」して、本人から問題を徹底聴取し、これまでの調査で把握している内容と照合して罪を確定していくという一連の調査の最終局面である。「双規」は基本的には共産党内部のことで、一般人とっては重大な人権侵害となる。(新流行語辞典より)

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