中国で糖尿病人口激増、「警戒水準に」=米医学誌

2013年09月24日 15時20分
【大紀元日本9月24日】米医学誌「米国医師会雑誌(JAMA)」に最近掲載された調査結果によると、中国の糖尿病人口が1億人を突破し、世界最大の「糖尿病大国」となった。

 同誌の論文によると、中国の糖尿病有病率は、1980年の1%から2010年の11.6%までに激増し、糖尿病大国アメリカの11.3%を超えた。もっとも憂慮すべきことは、中国には血糖値異常の糖尿病予備軍が、3.9億人以上(成人2人に1人)もいる可能性がある。

 中国の糖尿病専門家・紀立農氏の話では、毎年糖尿病予備軍の6~7%(約3千万)の人が、糖尿病を発症していると推定されているという。このペースで計算すると、中国の糖尿病人口は、すでに1.3億人を超えてしまっている。2010年「ニュー・イングランド・ジャーナル」の医学誌(NEJM))に発表された論文は、中国の糖尿病人口は2030年までに1.3億人に達すると予測している。

 糖尿病人口が中国で激増した最大の要因は、アジア人の遺伝的な性質と生活環境の激変である。西洋人の基準の体重指標が「標準」範囲内でも、アジア人なら糖尿病の発症率がより高くなる傾向がある。

 中国では近年、経済成長に伴って食習慣とライフスタイルが大幅に変化してきた。今は、人口の半数以上が都市部に生活していて(1980年には20%)、そして、人口の9%が65歳以上(1982年には5%)である。人々の食生活が急速に高カロリー、高脂肪、高塩分の傾向にある一方、運動不足やストレスの多い生活に変わってきた。中国疾病対策センター(CDC)が行った調査によると、中国人の毎日の食塩平均摂取量は10.6g(WHOの推奨量は5gまで/日)である。また、18歳以上の中で、12%の人だけが定期的に運動をしていて、32%の人が太りすぎで、12%の人が肥満である。

 糖尿病人口の激増に対して、行政が十分な予防対策等を立てていないことも大きな問題である。NEJMの調査によると、中国の現行の医療補償制度では、多くの地域において、糖尿病のスクリーニングと院外サービスは補償対象外となっているため、6割の自覚症状のない有病者が病気になっても気付かないままである。現状では、相当数の人達が早期治療の時期を逸しており、病状がかなり進行してやっと治療を受けるようになっている。

 世界保健機関(WHO)によると、中国政府による医療関連支出の80%超が国民の慢性疾患に関連した費用に回されているという。また、WHOによると、第1次予防に向けられているのは2%未満だ。

 JAMAの調査報告書は、「中国の一般国民の糖尿病が警戒水準に達している可能性があり、効果的な国を挙げての予防策なしには、近い将来に同国で循環器疾患や脳卒中、慢性腎疾患などの糖尿病関連の合併症がまん延しかねない」と警鐘を鳴らしている。

(翻訳編集・単馨)


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