【大紀元日本2月23日】ジム・ロジャース氏やウォーレン・バフェット氏と並ぶ米著名株式投資家のジョージ・ソロス氏(※)は2月20日、世界金融システムは基本的に崩壊したとし、金融危機を解決する方法は短期間内では現れないと示した。
ソロス氏は、今回の世界的経済危機は1930年代の大恐慌時代より深刻で、旧ソ連崩壊時と同様な状況に陥っていると指摘した。ソロス氏の悲観的な見方は、米オバマ政権の主要経済顧問の1人で、元米連邦準備制度理事会(FRB)議長のポール・A・ボルカー氏と意見が一致している。
ソロス氏はニューヨーク・コロンビア大学のある晩餐会で、リーマン・ブラザーズ社が昨年9月に破産宣告したことが金融市場システム機能の転換点になったと示し、「われわれは金融システムの崩壊を目撃した」と話した。さらに、ソロス氏は、金融システムが生命維持装置を付けられている患者のように非常に弱く、「金融システムは現時点でも生命維持装置に頼っている」とし、「景気の底入れが近いとの兆候はみえていない」と示した。
ロイター通信社によると、ボルカー氏は20日、「1930年の大恐慌時代を含め、いかなる時代においても、全世界で景気がこれほど急速に悪化したのを見たことがない」と語り、ソロス氏と同じ考えを示したという。
ボルカー氏は別の場所でも、米国自身が深刻な情勢に直面しているが、世界各地の鉱工業生産の下落ペースは米国よりもっと速く進んでいると述べた。
※ジョージ・ソロス氏
1930年8月12日にハンガリー・ブダペストの生まれで、ユダヤ系アメリカ人の投資家、株式投資家、慈善家、哲学者である。現在、ソロス・ファンド・マネージメント、オープン・ソサイエディ・インスティテュードの会長を務めるほか、外交問題評議会に身を置いていた時期もある。2006年の会社からのボーナスは約8億4000万米ドル(当時約949億円)だった。(ウィキペディアより抜粋)。
(記者・畢儒宗、翻訳編集・余靜)
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