国際移植学会、中国当局の管理に「怠慢」 斡旋サイト発見で

2014年06月12日 20時21分
【大紀元日本6月12日】中国国内の生体臓器移植を斡旋していたサイトが、5月のある時点まで存在していたことが明らかになった。そこでは、中国政府が禁止したはずの「海外からの移植渡航者」の受け入れをしており、国際組織は当局を「怠慢」と批判した。

 今回発見された臓器移植斡旋サイトは中国天津を拠点とするメディネット健康センター(URL:cntransplant.com)。同サイトは、移植手術の全てが『適切な許可』を得ており「中国で患者が肝臓、腎臓や心臓移植を受けるのを支援する」と謳っていた。移植目的の訪中者は、まさに中国で「生まれ変わる」のだという。

 同センターの主張は「海外からの臓器移植渡航を認めない」という中国政府の発表と食い違う。前衛生部副部長(副大臣)の黄潔夫氏は「外国人へ個人的な移植手術を行った病院および医師は、その移植許可を剥奪する」と述べている。

 国際医療組織「The Transplantation Society(移植学会)」は何年もの間、生体臓器移植手術に関する協力と交流を中国当局に働きかけてきた。特に死刑囚の臓器利用を止めるよう促してきた。

 同学会はまた中国当局に向けて厳しく警告する。メディネット健康センターのような斡旋サイトの存在を「怠慢」と指摘する。中国臓器移植問題に詳しいカナダの人権弁護士デービッド・マタス氏は、海外からの中国臓器移植目的の渡航者について「恥知らずなツーリズム」と呼んだ。

 2014年3月、黄前副大臣は死刑囚の臓器利用は段階的に減らすとの方針を示した。「裁判所と地方保険当局は結びつきを強化し、死刑囚も自発的な臓器提供者として臓器管理システムのなかに加えられなければならない」と述べた。

 中国で行われる移植用の臓器の多くは死刑囚のものとされる。なぜなら日本のような有志者による臓器ドナー登録システムは浸透していないからだ。中国公式発表では、生体臓器移植手術の希望者は約30万人だが、ドナー登録者は1000人程度だという。

 前出のデービッド・マタス弁護士と国際医師団「強制臓器摘出に反対する医師団」(DAFOH)の代表トルステ ン・トレイ氏の共著『STATE ORGAN』(日本語書籍 『中国の移植犯罪 国家による臓器狩り』自由社2013年10月初版)によると、2000年から2008年までに囚人6万5000 人が臓器移植の ため生体のまま臓器を収奪され殺害されたという。臓器狩り対象は主に、共産党に「違法」とされ、監禁された法輪功学習者ら約120万人と伝えている。

(マシュー=ロバートソン/翻訳編集・佐渡 道世)


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