【医学古今】インフルエンザ罹患後の養生法

2016/03/17 07:00

 今年もインフルエンザが流行し、多くの感染者が出ました。インフルエンザに罹った後は暫く、身体がだるい、食欲が無い、喉が渇く、咳が出る等の症状が続きますが、この段階で正しい養生法を実行すれば回復を早めることができます。養生を怠ると症状が長引くことも珍しくないため、正しい養生法を実行して頂きたいものです。

 漢方医学から診ると、インフルエンザ罹患後の身体は胃気虚弱、津液不足の状態になる場合が多くあります。この状態の身体は胃腸の消化力が弱っていて、消化器と呼吸器粘膜が乾燥しやすいため、消化しやすく、津液の分泌を促してくれる物を食べる必要があります。一般的にはお粥が良いとされていますが、炊く際に梨やユリの根を少量加え、津液をより生じさせ易い状態に調理すると、一層の回復が期待できます。冷たい食べ物や飲み物は控えましょう。肉などの油っぽいものも暫く食べない方が無難です。

 この状態の時に漢方薬を使う場合は、処方が二通りあります。一つは竹筎温胆湯で、もう一つは滋陰至宝湯です。竹筎温胆湯は消化器の、滋陰至宝湯は呼吸器の機能回復に効果を発揮します。一般的には、舌の上の苔が厚く、食欲不振で痰が多い場合に竹筎温胆湯を、舌にあまり苔が無く、空咳が出て喉や口が乾く場合に滋陰至宝湯を処方します。

 また、鍼灸治療でも良い効果が得られます。肺経の尺沢、経渠と胃経の足三里、内庭などのツボを使って治療を行います。

(漢方医師・甄 立学)

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