THE EPOCH TIMES

流行語で読み取る激変の中国(12)

2009年11月17日 05時00分
 【大紀元日本11月17日】

 前回に続き、今回は「欠如しているのはただ陳勝・呉広の出現だけだ」の後半分を紹介する。

 この「順口流」のもっとも顕著な特徴は、「吾ら」と「お前ら」との対比であろう。この対比は政治、経済、社会、生活、思想などありとあらゆる分野に行き渡り、両者のありさまが鮮明に描き出されている。しかし、ここに浮き彫りにされているのは「対比」というよりも、両者の対立であり、しかもどれもこれも調和できぬ根本的な対立なのである。

 残念なことに、メディアがことごとく「中共の喉」として独占され、発言の場も言論の自由も奪われた民たちにとって、「順口流」を作って不平不満を訴え、口から口へまたはブログからブログへと言い伝えるしか仕方がない。

 一方、一見無力で無用に見えるこの如き怨み言だが、それらはすでに民意の地下マグマと化し、激しく揺れ動きつつ脆い地殻に突き当たり、随時に噴出しそうである。「ただ陳勝・呉広の出現だけ」を待ち望んでいるという文言が、中国民衆の現状および中国の未来を明らかに示唆しているのであろう。

 「欠如しているのはただ陳勝・呉広の出現だけだ」(2)

 吾らの生活は畜生のごとし、

 吾ら鉱山労働者は毎日も死に直面せざるをえない。

 吾らの父母は情けもなくクビされ、

 吾らの子女の就職もきわめて厳しい。

 吾らはお前らの虚偽のありさまを知っており、

 吾らを阿呆として取り扱ってはならない。

 お前らの失言はいずれも酒に酔った不当とし、

 お前らの不正行為はいずれも一時の荒唐無稽に帰する。

 お前らの子女はいずれも秀才エリートであり、

 お前らの汚職腐敗はいずれも個別の現象だと言い包めす。

 華南の虎はすべて周正龍一人の不正であり、

 鉱山災難の原因はすべて死者が資格なしの勤務だとする。

 毒ミルクはみな乳牛による不当な乳生産であり、

 陽佳の復讐はただ訳もない無残な無差別殺人だと言い張る。

 株が大幅下落してもお前らの管理はなお適当であり、

 銀行が巨大な損失を蒙ってもお前らはただただ無念だと言う。

 お前らに対する処分はただ場所を変えて官職を継続し、

 お前らの失敗による損失はいつも吾らが支払わらせられる。

 お前らは住宅の値段が上がると説き続け、

 お前らの約束した廉価住宅はまさに高嶺の花である。

 吾らは住宅の値段が高すぎて買えないと言うが、

 お前らはかえって吾らが余った金をもちつつ待望していると毒づく。

 お前らの政策は吾らの主張をちっとも配慮してくれず、

 お前らの考え方はいつも吾らとたもとを分かっている。

 お前らの権力はオンリー組織から与えられており、

 吾らのいわゆる選挙はただ一つの飾り物に過ぎない。

 吾らは実は非現実な欲望がなく、

 吾らの貧乏人は実は忍耐強いものである。

 お前らは吾らの生活がすでに小康に至っており、これでも不満かと叱り、

 吾らは人間が犬のように生きてはならず思想もあるべきと言いたい。

 民主自由は人類共通の願望であるゆえ、

 吾らにも公平・正義の希望を持たせなければならない。

 これもかつてお前らの政治主張であり、

 権力を手にしたらすぐこれらをことごとく忘却してしまう

 もしお前らは今何が欠けているかと聞けば、

 吾らには唯一欠けているのは、陳勝・呉広の出現だけである。

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