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大渡河(長江支流)流域の「大都市」、麦坪遺跡(ネット写真)

「三星堆」に匹敵 四千年前の「大都市」、四川省で発見 2ヶ月後ダムの底へ

 【大紀元日本4月4日】4500年前の大都市遺跡が四川省で発見されたニュースが先週、中国メディアにより報道された。しかし、「三星堆」遺跡にも匹敵するとされるこの「麦坪(マイピン)遺跡」は、2ヶ月後にダムの底へと沈むようだ。

 「華西都市報」先月30日の報道によると、4年間にわたる四川省「麦坪遺跡」の調査で、新石器時代から商・周の時代(紀元前7000年~前256年)にかけての遺跡が多数発見され、4500年前からこの地域にはかなり進んだ文明が存在し、「大都市」として栄えていたことが明らかになった。しかし、麦坪遺跡は今年6月に、近くの「瀑布溝ダム」の底へと沈むという。

 三星堆遺跡に匹敵する麦坪遺跡 

 成都市の南西約100キロに位置する雅安市麦坪村を中心とする麦坪遺跡は、長江支流のひとつである大渡河の中流域に位置し、古代「南部シルクロード」の宿場町としても栄えていた。南部シルクロードは西安発のシルクロードと違い、四川省の成都から出発し、雲南省と南アジア諸国を経由してインドやイランまで繋がるシルクロードであり、シルクや磁器、お茶などの交易が盛んに行われたという。

 今回の考古発掘は4年以上にわたって行われ、発掘面積は1万平方メートル以上に達した。新石器時代から商・周の時代までの墓173カ所、家屋跡182カ所、土坑や土溝・城壁、さらに陶器・石器・銅器・玉器など、4500年前から2500年前までの様々な器物1万点以上が出土したという。

 出土した文物の持つ特徴から、「麦坪文化は古代蜀王国文化や中原文化の影響を受けながらも、独自の特性を備え持つ」と四川大学の林向(リン・シャン)教授は話す。「新石器時代から商・周の時代まで、今の四川地域にはたくさんの部落が存在したと考えられていた。今回の発掘で、麦坪周辺は大渡河流域の最大で中心的な部落である可能性が高いことが分かった。その歴史的、考古学的、民族学的な意義は三星堆遺跡に匹敵するものだ」と同教授は分析している。

 ダムの底へ

 4500年の年月を経て、その神秘な姿を現した麦坪遺跡には脅威が待っていた。近くにある瀑布溝ダムである。

 今年6月、ダムの水位は851メートルに達すると見られ、海抜830メートルの麦坪遺跡はダムの底へ沈んで行く運命にある。現在、発掘は急ピッチで進められている。出土した大量の文物は成都に運ばれているが、「ここは考古価値の高い場所。まだ20年は掘り続けたい」と発掘チームを率いる劉化石(リュー・ホァシー)氏は残念そうに話す。

 多くの謎を残す4500年前の「大都市」麦坪遺跡。その姿は、2ヶ月後に再び消えていく。

(翻訳編集・心明)


 (10/04/04 07:24)  





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