THE EPOCH TIMES

【生活に活きる植物】 30・三叉(ミツマタ)

2011年03月18日 07時00分
 【大紀元日本3月18日】ミツマタはヒマラヤ原産で、古く中国から伝わってきたジンチョウゲ科の落葉低木。日本では高知県を中心に各地で栽培され、今では一部野生化しています。樹皮が和紙の原料となり、岡山県の県北も産地の一つで紙幣の原料です。名前のように枝は三叉に分かれていて、早春2月から4月頃まで、ほのかな香りのする黄色の頭状花が下向きにつきます。世界的には花を楽しむための園芸種が多く、赤い花もあります。花びらはなく、花が終わってから葉が出ます。蕾を日陰で乾燥したものは、夢花(むか)という生薬です。

 【学名】Edgeworthia chrysantha
 【別名】三股、黄瑞光(漢名)
 【成分】ステロイド

 【薬用効果】夢花は多涙症の改善に有効です。一日量は蕾の乾燥物4gを煎服します。

 【余談】ジンチョウゲ科の植物は皮中の繊維が強靭であり、樹木の最も外側に位置し、幹の強度を大きくしています。繊維の収穫は真冬に行なわれ、大釜で煮た後に皮をはぎ、水で晒してから乾燥して出荷します。同じ科にガンピがあり、コウゾとともに和紙の原料です。ミツマタを原料とした和紙は光沢があり丈夫でしなやかという特徴をもち、紙幣をはじめ証書、株券、地図用紙などの原材料の一つとして欠かせないものです。

 ミツマタは冬の季語ですが、ミツマタの花は春の季語となります。万葉集にはサキサク(三枝)の名前で詠まれています。また、木の枝が1年に1度、三叉に分かれるので、それによって樹齢がわかります。



(文/写真・ハナビシソウ)


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