■大紀元日本 http://www.epochtimes.jp/jp/2006/08/html/d22322.html



8月29日、米FOMC議事録により、金利を据え置くことで今後の利上げの判断までに多くの情報を集めることが可能になると考えていたことが判明。写真は7月、バーナンキ議長(2006年 ロイター/Joshua Roberts)

据え置き決定、追加利上げよりリスク低い=8月FOMC議事録

 米連邦準備理事会(FRB)が29日公表した8月8日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録によると、政策担当者はインフレを懸念する一方、金利を据え置くことで今後の利上げの判断までにより多くの情報を集めることが可能になると考えていたことが明らかになった。

 FRBは8月のFOMCで、2年以上続けてきた利上げを停止、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標水準を5.25%に据え置いた。

 議事録は「政策を今回会合で据え置くことで、当委員会が長期的な物価安定を実現するための追加利上げが必要かどうかを判断する前に、より多くの情報を収集する余地ができる」と指摘。「これまでの利上げが経済活動や物価に及ぼした効果はおそらくまだ完全に表れておらず、過度の引き締めリスクを抑制するために休止が適切とみられた」としている。

 これを受け、ヒンスデール・アソシエーツの投資ディレクター、ポール・ノルト氏は「これからは市場の焦点もインフレおよびインフレ関連の指標になるだろう」と指摘した。

 FOMCでは、リッチモンド地区連銀のラッカー総裁が、インフレをより迅速に抑制するためには据え置きより0.25%ポイントの利上げが適切と主張、据え置きに反対票を投じた。

 議事録は「実質成長率は今後数四半期で多少鈍化する可能性が高いが、ラッカー総裁の見方によれば、コアインフレを抑制するほど鈍化する可能性は低い」としている。

 アナリストは、追加利上げを求めるラッカー総裁の考えが広く支持されなかったことが議事録で明らかになったと指摘。ドワイト・アセット・マネジメントの主任経済ストラテジスト、ジェーン・キャロン氏は、政策担当者の間で意見がもっと割れると予想されていたと述べた。

 FOMCでは全員がインフレ高進に対する懸念を示したが、インフレ期待は抑制されており、コアインフレは今後数四半期の間に徐々に低下する可能性が高いとの結論に達した。

 一方で、物価圧力が継続した場合の追加利上げの余地を残した。

 議事録は「コストや物価に関する数字が高水準となっていることを踏まえ、多くのメンバーは今回の据え置きは際どい決定と認識、一段の引き締めが必要となる可能性も十分あると指摘した」としている。

(ロイター29日=ワシントン)