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韓国警察が抗議者の間に入り、引き離そうとしている。韓国では29日一部の中国人民を国外退去させた。これらはソウルで北京五輪トーチリレーの際抗議団体等に対し暴力行為を行った中国人たちである。

暴走する愛国心、専制政府と重なる中国人留学生らの暴力行為

 【大紀元日本5月2日】一部の暴力的傾向にある中国人留学生が、北京五輪トーチリレーで中国共産党に対しデモ抗議を行う人々に暴力をふるい注目を集める一方、対話を呼びかける20歳の女子学生・王千源さんが多くの国際メディアを引きつけている。一部の中国人留学生らは表面上、祖国のイメージのため戦うと言っているが、彼らはキャンパスの自由辯論には参加しておらず、中国共産党専制政府の手段を踏襲し、異議を唱える人々を圧制している。韓国の新聞紙上では、人口13億の国家がこのような偏狭な民族主義を抱きながら、どのように世界に直面するのか、疑問を投げかけている。

 *韓国は暴力行為を行った中国人抗議者を駆逐

 AP通信によると、韓国では4月29日に一部の中国人を国外退去させた。これらはソウルで行われた北京五輪トーチリレーの際、北京の政策に対するデモ抗議者に暴力をふるい韓国を怒らせた中国人たちである。

 4月27日、ソウルで行われた北京五輪トーチリレーのリレー中に暴力行為が発生し、韓国のネット上で、強烈な反中国評論を引き起こした。

 数百人の赤旗を持つ中国人留学生と、その人数に比べはるかに少ない人権抗議者との間に衝突が起きた。この少数の抗議者は、中国共産党の北朝鮮難民政策と最近チベットで発生した抗議活動弾圧に対し抗議していたが、トーチリレーがソウルを通過した際、一部の中国人が人権抗議者に向かい石やペットボトルなどを投げつけたのである。

 韓国主要新聞「中央日報」4月29日付社説は、「この事件は、人口13億の国家がこのような偏狭な民族主義を抱きながら、どのように世界に直面するのかと疑わせるものである」と中国で暴走するナショナリズムを批判した。

 韓国法務省は、4月27日の暴力事件に関与した中国人に対し厳しい行動をとることを示した。

 ソウル警察は、いったいどのくらいの人々がこの衝突で負傷したのか分からないと話し、あるチベット支援組織によると、そのメンバー少なくとも10人が、中国人の振りまわしていた棒で負傷しているという。暴力をふるった中国人は少なくとも4人が逮捕され、その中には留学生1人が含まれている。

 また韓国法務省は、司法部長の金敬韓氏が内閣会議において、当局は撮影した写真を分析し、これらの衝突を画策した犯人を逮捕すると話したことを伝えている。

 韓国外務相は、中国共産党の外交部が火曜日に留学生の暴力行為を厳しく非難せず、あろうことかチベット支持団体が責任を負うべきであると考えているということを伝えた。

 北朝鮮人権国際協会(本部・ソウル)は、一部の韓国の活動家が今週、中国大使館と中国学生会に対し謝罪と賠償を要求する訴訟を提出する計画であることを発表した。

 4月29日、中国大使館の周囲では、数十人の抗議者が怒りをあらわにスローガンを叫び、「中国政府が扇動した暴力抗議を糾弾する」と書かれたプラカードを掲げた。

 *米国の中国人留学生はなぜ戦うのか

 ニューヨークタイムズ4月29日の報道によると、チベット人僧侶が南カリフォルニア大学の講演ホールにおいて笑顔で質問に答えている時、観客席にぎっしりと詰め込んだ中国人留学生が、もしチベットが中国の一部ではないと言うなら中国皇帝はどうしてダライ・ラマの称号を与えたのかという質問をした。僧侶が学生に反論しようとした時、彼らの敵意はさらに大きくなり、写真と統計データを振り回し彼らの観点を支持した。ある中国人男子学生は「嘘をつくな、嘘をつくな」と言い出し、この僧侶の後ろの壁に水の入ったボトルを投げつけ、大学の警備員によりホールから連れ出されたという。

 このような衝突シーンは、過去一ヶ月で米国各地の大学で起きており、米国の中国人留学生は、自身が全く認めていない自国の如実な問題に直面することを迫られている。

 コーネル大学、シアトル・ワシントン大学とカリフォリニア大学アーバイン分校を含む米国キャンパスでは、すでに米国大学にふさわしくない反デモ行為が現れている。ワシントン大学では、中国人留学生はダライ・ラマが非政治をテーマとした講演開催に圧力をかけようとした。デューク大学では、中国共産党支持の中国人留学生らがチベット支持者を包囲した。中国人留学生の王千源さんは間に入り仲裁しようとしたが命の危険にさらされ、中国にいる家族もまた身を隠さざるを得なくなった。

 4月26日、アトランタのCNNのキャスター、ジャック・キャファティ氏(Jack Cafferty)が中国人を指し「暴徒と悪漢」と言ったことに対し、フロリダ州とテネシー州の中国人留学生が抗議した。CNNは、キャスターが言及したのは中国政府であって人民ではないとしている。

 米国の報道は、中国人留学生は大学キャンパスらしい自由な討論という形式を取らず、鋭く耳障りな声を発し、まるで中国共産党専制政府のコピーのようで、彼らはデモ参加者の写真を撮り、さらには異議を唱える者を圧制しているのだと伝えている。

 ある騒ぎを心配しているが名前が出ることを望まないチベット人の学生は、キャンパス内で行われる活動に参加しないことを決めたと話す。さらに、学校内には数名のチベット人しかいないことから身分を明かすことも望んでいない。彼は「私は行きたくないのではない、とても行きたい。でも、それと同時に中国国内の家族の事を考えざるを得ない。5月に一度帰国するから」と話していた。

 一部の中国人学生は争論で、中共はすでに学校建設、道路やその他のインフラ整備のために大量の資金をチベットに投入していると話した。しかしチベット人がこのような発展を望んでいるかどうか尋ねた時、彼らの表情は茫然とし、あやふやであった。この事に対し中国学者ライオネル・ジェンセン氏は、「中国人学生はこうした問題は考えない…彼らの基本前提は、侵略が現代的に正当化されていることだ」であるという。

 *国際メディアが注目

 「デューク大学記事」によれば、新入生の王千源さんは4月9日にチベット支援者と中国人留学生のデモ抗議者による衝突の後、米国国内と国際メディア報道の焦点となっているという。

 ワシントン・ポストとニューヨーク・タイムズは、王さんのストーリーは世界各国の読者を引きつけており、多くは中国の人権侵害に反対する人々がますます増えていることが原因であると伝えている。

 王さんの平和を打ち立て、さらに敵意を取り除こうとする真摯な姿勢が、ニューヨークタイムズ、ワシントンポストとNPRの紙面に大きく報道された。両紙は4月17日、王さんを第一面に取り上げ、ワシントン・ポストは4月20日に王さんが書いたコラムを発表した。

 デューク大学のアレクサンドラ・ヴィラサンテ(Alexandra Villasante)さんは「デューク大学新聞」で、「私はデューク大学米国籍キューバ人学生協会(DCASA)、米国籍キューバ人国家基金会(CANF)のデューク大学委員会(DCUC)を代表し、我々が王千源さんに声援を送ることを表します」という声明を発表した。

 ヴィラサンテさんは、「我々は世界中の思想の自由と言論の自由の理念に同情する。我々も権力独占政府があれらの信仰を持つ人々の脅威となっていることを理解している。王さんの信念に敬服し支持する。圧迫性政権下の個人攻撃を受けている彼女は、決して孤立してはいない」としており、さらに、中国、チベット、キューバと全世界で人権と公民の自由が尊重されることを希望すると伝えている。

 
(記者・華明、翻訳・坂本、編集・藤川)


 (08/05/02 09:50)  





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