【大紀元日本9月28日】亡命ウイグル人組織「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長は米ワシントンで16日、中共の歴史を振り返るシンポジウム「中共『窃国』60年」に出席した。カーディル議長は同シンポジウムで、新疆で7月に起きた大規模な抗議事件や、その導火線となった広東韶関事件は 「中共当局が画策した」と発言。中共政権は危機を転換するために、ウイグル族を「妖魔化」し、漢民族とウイグル族を対立させ、漢民族の愛国感情を扇動していると主張した。
ラビア議長のスピーチの内容は以下の通り。
「私は中共を信じていた」
初期の頃、私は中共を最も固く信じる人だった。特に、少数民族へのいわゆる優遇政策の宣伝に深く感動していた。我々ウイグル族は、なぜ中共を理解しないのかと、当時は不満すら覚えていたほどだった。
その後、私は全国政治協商委員、および新疆ウイグル自治区政府の政治協会委員に選ばれると、中共の詐欺的な本質を見抜くようになった。その時から、私は今のような道を生きていくことに決めた。中国大陸で生きる各民族、そして新疆の各民族が平和で自由な生活を送ることができるように、私は戦い続けている。
中共は私たちを敵として国際社会に宣伝しているが、私たちは決して中国に因縁をつけているわけではない。私は、中国の国民を信じている。
「政権の危機を転換するため、ウイグル族を標的に」
中共は自身の崩壊を目前にして、政権の危機を転換するために私たちウイグル族を標的にしている。
ダライ・ラマはかつてこう語った。「私と私の人民が共に暮らすことを許してくれさえすれば、私はあなたたち(中共)の多くの条件を受け入れる」。これにより、中共が使えるカードはなくなった。そのため、中共は2つの策を練った。一つは、略奪によって手に入れた経済の力を利用して、利益で他国を釣ること。その目的は、政権を維持し、国際社会で立脚することだ。もう一つの策は、中国国内の少数民族を標的にすることだ。
中共による少数民族への政策は失敗したが、中国国民への政策も失敗している。中国国民はすでに、中共の本質を認識しつつあり、事実に気づき始めている。彼らの忍耐は、すでに極限に達している。
中共は、軍隊と警察を利用し、汚職幹部と官僚の財産、そして自分たちの命の安全を維持している。その一方で、中国国民は自由と民主を得るために絶えず反発し、抗議を続けている。中共は、中国国民が目覚めることを非常に恐れている。中国国民の大半は農民だ。ここ60年間、彼らの生活水準はやっと三食を賄える程度に留まっている。
中共は国を強奪して以来、その残虐な本質を見抜いた人に対し、残酷な迫害と弾圧を行ってきた。北京五輪の前には、中共は国民の愛国感情を煽るため、 (チベット人が暴動を起こしたとして)チベットで武力弾圧を行った。
広東事件:軍人が一般人に扮してウイグル人を襲撃
6月26日深夜、約1万人の広東の住民が棒などを持ち、熟睡中のウイグル人8百人を襲撃した。これは、果たして現実の話なのだろうか。私はいまだに理解できないし、信じていない。どの民族であろうと、それほど凶悪に他の民族を攻撃できるのだろうか。一般人がこのような行動を取るとは、私には信じられない。人の心がここまで堕落したとは、信じ難い。しかし、確かに、約1万人が良心の呵責もなく、残虐にウイグル人を襲撃して殺そうとした。彼らの行為はウイグル人の怒りを爆発させた。私は、この1万人は一般人ではなく、軍人が扮していたと思っている。
ウイグル軍人は「漢族人を暴行せよ」「殺しても責任を追及しない」と命じられた
中共の画策により、ウイグル人は平和的な抗議行動に出るしかなかった。しかし、中共はそれにどう対応したのか。彼らは、ウイグル族の軍人と警察に私服で待機することを命じた。そして、彼らに下されたのは「殴打・破壊・略奪」「漢族人を暴行せよ。殺しても責任を追及しない」という命令だった。
中共の命令通り、これらのウイグル警察たちは抗議するウイグル人学生の隊列に入り込み、漢族を襲撃した。それにより、ウイグル族と漢族の衝突が引き起こされた。衝突後、中共の軍隊はウイグル人抗議者に向けて発砲した。死者の大多数は学生だった。怒ったウイグル人たちが次々と立ち上がり、約1万人が街頭に集まって抗議デモを行った。
街灯を消して機関銃を乱射し、遺体は処分
当日深夜、中共はすべての街灯を消して、抗議参加者に向けて機関銃や自動小銃で乱射した。当時、街頭にいた1万人あまりのウイグル人と一部の漢族人は姿を消した。翌日、中共は多くの軍隊を現地に進駐させ、一部の漢族の遺体を現場に残し、残りを全部移動した。誰がウイグル人を殺したのか、誰が漢族人を殺したのか、まったく分らない。
その日、1万人あまりの漢族人が街に現れた。彼らは体格や、身だしなみが似ており、同じ棒を持っていた。口では、ウイグル人を消滅させる、殺すなどの言葉を叫んでいた。彼らは皆私服の軍人である。新疆在住の漢族人がこのような行動に出るとは、私には信じ難い。なぜならば、新疆で60数年も居住してきた漢族人は、かつてウイグル人と同じ食卓で友情を語る仲間だったからだ。漢族人がこのような行動に出るとは信じられない。
私は街頭に出た漢族人の顔をよく見た。彼らのほとんどは45歳以下でがっちりした体格だった。中共は私服の軍人を派遣してウイグル人を暴行させていた。それにより、この種の民族間の対立は互いに敵視するまでに発展した。
ウイグル人を殺す目的は、漢族人をコントロールするため
中共はウイグル人が漢族人を殺したことを口実に、1万人以上のウイグル人を殺した。それでは、中共はなぜこのようにしたのか。その目的は、漢族人に次のメッセージを伝えたいからだ。「あなたたちが我が党の言うことを聞かなければ、ウイグル人とチベット人は隙をみて立ち上がり、あなたたちをいじめたり、殺したりするだろう」。
漢族人は全くそのような心配をする必要がない。ウイグル人も、チベット人もこのような事をする意志はないのだから。
敵と見なす人を「妖魔化」する
私は中国の監獄に監禁されていたとき、法輪功学習者と一緒にいた。新疆には2種類の「反革命分子」が存在する。法輪功学習者とウイグル人である。中共は法輪功を妖魔化していると同様に、同じ手法でウイグル人をも妖魔化している。
中共はこの手法でウイグル人、漢族人、異なる意見を持つすべての人々を「反革命分子」と定め、彼らを妖魔化する。
注:
ラビア氏はかつて、新疆ウイグル自治区で実業家として成功し、中国当局の中央機構「中国人民政治協商会議」の委員を務めるなど、一時は当局から高く評価されていた。その後、中国当局のウイグル族への政策に対して批判したため失脚し、1999年に国家機密漏洩罪で逮捕、投獄された。ライス米国国務長官の訪中を控えた2005年3月14日、中国政府はラビア氏を釈放し、彼女は米国に亡命した。その後、ラビア氏は世界ウイグル会議の主席として、中国におけるウイグル族の人権擁護を訴える活動を行っており、「ウイグルの母」とも呼ばれている。
(記者・舒亭妲、翻訳編集・叶子)
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