中国人民銀行は21日、過熱する景気を抑制するため、8月15日から預金準備率を0.5%ポイント引き上げることを発表した。ウェブサイトで明らかにした。
先日発表された第2・四半期の中国の国内総生産(GDP)成長率は、前年比11.3%に達していた。
人民銀行によると、預金準備率引き上げは、経済の健全な勢いを維持するために、高水準にある流動性の管理強化と、通貨供給量および信用の過度に急速な伸びを抑制することを目的としている。
人民銀行は、今後も「安定かつ健全な」金融政策を継続する方針。
今回の引き上げにより、預金準備率は国有大手銀行と株式制の一般商業銀行が8.5%、都市部の信用組合を含む小規模銀行が9.0%となる。
ただ、今回の預金準備率引き上げは、地方の銀行や信用組合は対象外だという。
人民銀行は、6月16日にも預金準備率を引き上げている。
ロンドンの保険会社、リーガル・アンド・ジェネラルのアセット・アロケーション担当部門の責任者は「中国の成長ペースからみると、これ以上の措置が打ち出される可能性がある。ここで大きな問題となるのは、中国が十分に対策をとっているかどうかだ」と述べた。
(ロイター7月21日=北京)
|