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砂漠のオアシスは実際より近くに見える(David McNew/Getty Images)

【米・心理実験】欲しい物は近くに見える

 【大紀元日本1月28日】

 「百聞は一見にしかず」という諺があるが、この「一見」も実は私たちの欲望に左右され、必ずしも客観的に見ていないことが最近の研究でわかった。欲しいと思っている物は実際より近くに見えていることが明らかになった。

 米認知心理学雑誌『心理科学(Psychological Science)』に発表されたこの研究は、ニューヨーク大学のエミリ・バルセティス(Emily Balcetis)準教授とコーネル大学のデビット・ダニング(David Dunning)教授の研究チームによるもの。

 最初の実験では、被験者を2グループに分け、1つのグループには実験前に水を飲んでもらい、もう1つのグループには塩気の多いプレッツェルを食べてもらった。その後、被験者に水の入ったボトルまでの距離を目測してもらい、結果、プレッツェルによりのどが渇いているグループは、水を飲んだグループに比べ、ボトルまでの目測距離が近かったという。

 別の実験では、お手玉を投げ、ギフトカードに載せるゲームをした。カードには0ドルと25ドルの2種類があり、お手玉がカードに載ればそのギフトカードがもらえるというルールで実験したところ、25ドルカードの場合は0ドルよりも、お手玉はカードより手前に着地する傾向があった。つまり、被験者の目には25ドルカードは0ドルカードよりも近くに見えたということである。

 このような錯覚は欲しい物を目指す気力を出すための脳の働きだと研究者らが指摘する。砂漠を旅する旅人がオアシスを見つけた場合は、往々にして実際より近くに見えるからこそ「もう少し頑張ろう」という気になるのではないだろうか。因みに、縁日の輪投げは「無欲の勝利」が物を言うかもしれない。

(翻訳編集・心明)


 (10/01/28 05:00)  





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