【医学古今】 病気治療と洗濯

2014年10月08日 07時00分

【大紀元日本10月8日】病気治療を、洗濯に例える考え方があります。漢方医学の古典『黄帝内経・霊枢』の中には、「五臓に病気があるのは、衣服に汚れがあるのと同じで、いかに古い汚れであっても、きっとそれを洗い落す方法がある」と書かれています。

 衣服の汚れを落とすには、その汚れの種類、シミの深さ、生地の種類とその丈夫さを正確に把握すれば、適切な洗剤や洗濯方法を選ぶことができます。汚れを落とす時は、できるだけ生地を傷つけないように気を付けなければなりません。汚れを落としても生地が破れてしまったら、洗濯の意味もなくなります。無理に汚れを落とさない方がよい場合もあります。

 病気治療の場合は、まず病気の原因である邪気の種類、その場所、邪気の量(強さ)などを分析し、更に体質(生地)の種類と強さをしっかり把握して、始めて適切な治療方法を選択することができます。治療する時には、体質の状況と邪気の状況の両方を配慮する必要があります。

 しかし、病気治療と洗濯には違うところもあります。肉体(生地)の汚れは医療の手法である程度、洗い落とすことができますが、多くの病気は不適切な心や思念と関係しているからです。その不適切な考え方(心の汚れ)を洗い落とすには、医療の手法は無力です。多くの病気は医療ばかりに頼っても治りません。自分自身で考え方を改め、心の「汚れ」を落としてから始めて病気を完治することができます。
 

 (漢方医師・甄 立学)

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