THE EPOCH TIMES

孟母三遷の教え

2018年01月28日 10時00分



 孟子は久しく自分の妻に不満をもっており、暇を出したいとまで思っていた。孟母は息子に対して大義をもって諭し、孟子は自分の軽率さを深く反省した。それ以来、心中のわだかまりが取り除かれ、新婚のときのように妻と仲睦まじく楽しく過ごせるようになった。

 孟子は、宋国でなら自分の政治的抱負を実現できると考えていたが、老母を養わなくてはいけないため、外遊を先延ばしにしていた。

 30数年の時が過ぎ去り、孟子はすでに天命を知る年となり、終日しきりにため息をつくようになった。その様子を見た孟母は、その原因を問いただし、息子に昔の名言を話して聞かせた。「婦人の礼とは、五味に精通し、酒に長じ、舅姑を養い、衣服を縫うのみ。故に閨内に修めて、境外の志なし。婦人は、制度上の義に長ずることはなく、三従の道があるのみ。すなわち、年少時には父母に従い、嫁に行ってからは夫に従い、夫の死後は子に従う、これが礼なり。今、子は成人し、自分は老いた。子は子の義を行い、私は私の礼を行うだけだ」。このことばによって、孟子の心中にあるわだかまりが解け、そこで彼は再度列国を周遊して、尊敬と歓迎を受けた。

 一人の女性として、孟母の偉大な所は、ただ「五味に精通し、酒に長じ、舅姑を養い、衣服を縫い」、「三従の道」をよくしただけではなく、数十年間倦むことなく、息子の成長過程に気を使い、慎しみ深さ、志の精励、実直さと品格、勉学ならびに礼を尽くすことに至るまで、諄々と教え諭した。

 これらの孟母の逸話は、現在の母親たちにも多くのヒントを与えてくれることだろう。

 

(2007年11月18日の記事を再掲載したものです)
                                                                 (翻訳・太源)
 

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