鳥インフルエンザの危機と予防対策

2006/03/04 08:43
 【大紀元日本3月4日】 鳥インフルエンザに対して、各国政府が真剣に対策を講じている今、連日のメデイアの報道により、一般市民もいささか緊張感を感じるようになった。疫病の大流行がもはや避けられない状況下で、防疫対策をすべて行政に任せてよいのか、個人の立場で努力する余地はないのか、新型肺炎(SARS)の教訓を踏まえて、西洋医学の流行病学と漢方医学の予防医学から、鳥インフルエンザの予防対策について検討してみる。

 一、疫病の襲来

 抗生物質の開発と使用によって、一部の感染症が治りやすくなった一方、エイズやSARS(重症急性呼吸器症候群)のようなウイルス感染症に対しては、まだ有効な制御手段が得られていない。特に伝染性の強い新興感染症は、依然として人類の生命を脅かしている。高病原性鳥インフルエンザは、このような新興感染症のひとつになりつつある。

 1918-1920年にスペインかぜ(H1N1型)、1957-1958年にアジアかぜ(H2N2型 )、1968-1969年に香港かぜ(H3N2型 )、1977-1978年にソ連かぜ(H1N1型 )が、それぞれ世界的大流行を起した。その中の1918-1920年のスペインかぜは、全世界の人口の約50%が感染し、2000万~5000万人(世界人口の1~2%)の死者が出て、日本だけでも約39万人が死亡した。

 過去の歴史から見れば、新型インフルエンザウイルスの出現と世界的な大流行は、10~40年の周期で起きている。現在は、ちょうど新型インフルエンザウイルス出現の時期に差し掛かっている。

 2003年に東南アジアから発生した毒性の強いH5N1型ウイルスによって起こった鳥インフルエンザは、現在、世界中に広がりつつある。2003年12月以降、H5N1型ウイルスにより感染した人は、すでに128人に上っている。しかも、その中の50%を越える、67人が死亡した。これはSARSの15%の死亡率を遥かに超えている。もし、このような毒性の強いウイルスによる新型インフルエンザの世界的な大流行が起これば、被害は甚大なものとなることが考えられる。国連の推定によれば、新型インフルエンザによる死亡者数は500万~1億5000万人にのぼると予測されており、対応策によって、その数は500万か1億5000万のいずれかに分かれるものと思われる。

 二、防疫対策

  日本では、約1500万人分の抗ウイルス薬(タミフル)の備蓄を確保している。

  米国では、ブッシュ大統領が「新型インフルエンザ危機に対する予防的国家戦略」を発表し、本戦略に基づき、総額71億ドル(約8,200億円)の予算を要求した。

  EU加盟国は総額10億ユーロの鳥インフルエンザ共同基金の設立を検討している。

  国連のアナン事務総長は国際協力体制の構築を強調した。

  世界保健機関(WHO)、国連食糧農業機関(FAO)、国際獣疫事務局(OIE)は11月の連合会議で今後6ヶ月間の優先度の高い施策のために3,500万ドルが緊急に必要と発表した。

 現在、ワクチン製造能力があるのは先進9カ国のみで、現時点で唯一有効といわれる抗ウイルス薬(タミフル)は高価でかつ生産能力が限られており、使用することができるのは先進国が中心である。もし、新型インフルエンザが途上国で起こった場合に、患者の早期隔離、人の移動の制限などの社会的措置は、世界的大流行を抑えることにおいて極めて重要である。このため、各国が緊密に連携して感染源、病原体および感染経路の情報を公開し、その情報を共有することは不可欠なのである。

 三、注目されている中国の動向

 19世紀に発生した5回のインフルエンザの世界的な大流行の原発地は、すべて中国に関わっていた。地域環境と生活様式の条件から見れば、そこは新型ウイルスの誕生に適していると考えられている。

 まだ、さほど遠くない記憶だが、2002年、SARSが発生した時、中国の情報の隠蔽により、世界の防疫対策が遅れて、多くの国々に人命と財産の過大な損失をもたらした。もし、予測される今回の世界的な大流行が、同じように中国が原発地とすれば、中国当局はSARSの教訓を生かすことができるのだろうか? しかし、中国当局が鳥インフルエンザに対して採った以下の動向を見れば、残念としか言えないだろう。

 1、 中国内部から伝え出された情報によると、今年の11月12日までに中国で13省に鳥インフルエンザの感染者が発生し、死亡310人、隔離5554人に達している。しかし、中国当局が公表した情報では、死亡者は、たった2人しかいない。

 2、 中国当局は鳥インフルエンザの情報を国家機密として取り扱っている。許可なく関連情報を公開する場合は「国家機密漏洩罪」で厳しく罰する条例を定めている。

 3、 鳥インフルエンザ研究の専門家、香港大学微生物学の管軼助教授は、今年7月ごろ英科学誌「ネーチャー」に研究論文を発表し、中国南部が鳥インフルエンザの原発地である可能性を指摘したことにより、共産党当局に国家機密漏洩と糾弾され、ウイルスのサンプルを押収されたうえ、研究の中止が命じられ、中国での研究室も閉鎖された。

 4、 中国青海省で発生した鳥インフルエンザに関する情報を漏らしたとして、6月に、8人の中国の若者が中国当局に身柄を拘束された。

 5、 WHOの関係者は、「中国当局は、最悪の状況に追い込まれない限り、我々には本当のことを明かさない」と語った。

 6、 国連食糧農業機関(FAO)は「中国当局の許可なしに、専門家を感染地に派遣調査することはできない、中国の本当の伝染状況を把握するのは困難である」と指摘している。

 個人、地域、団体が、それぞれの利益のために、情報を隠蔽することは、至るところに見受けられるが、多くの人の命に関わる流行病の情報を隠蔽するのは、共産政権のような独裁国家にしか見られない。

 なぜこのようなに重要な情報を隠蔽しなければならないのだろうか? 嘘をついて国民を騙すのは共産党独裁政権の特徴のひとつであるが、共産政権の末期になって、あらゆる社会の波がすべて政権の崩壊に繋がる可能性がある今日、この嘘をつく特徴が最大限に現れている。(詳しくは『九評共産党』博大出版をご参考ください)

 四、個人レベルでの備え

 感染の発生には、感染源、感染経路、感受者(宿主)の三つの条件が必要である。その中のひとつでも欠ければ、感染は成り立たない。ワクチンの開発、感染者の隔離、出入国の検疫、環境の消毒などを、行政と公衆衛生分野の専門職に委ねる以外に、個人の立場で、以下のことを心がけることが望ましい。

 (一)日常生活の構え

 1、 うがい、手洗い、マスクの着用で、接触感染と飛沫感染を防ぐ。

 2、 室内の温度と湿度に気をつける。ウイルスは低温、低湿の環境を好むので、温度と湿度の調節によって、空気中のウイルス生存時間を短縮させることができる。

 3、 身体を冷やさないように気をつける。冷えると、気道粘膜の血流が減少し、免疫力が低下する。

 4、 生鮮食品を控え、生の食材は、できるだけ加熱して、温かい食事を食べる。70℃以上に加熱すれば、インフルエンザウイルスを死滅させることができる。

 5、 疲労、睡眠不足、過剰な精神活動を避ける。

 (二)漢方医学の養生法

 1、漢方薬で体質を増強

  補中益気湯エキス顆粒2.5グラムを一日3回飲む。気を補い、免疫機能を改善できる。

  六味丸エキス顆粒2.5グラムを一日3回飲む。陰を補い、粘膜の乾燥を改善し、ホルモンの調節を通じて、免疫機能を改善する。

 2、ウイルスを抑制する漢方薬(解毒薬)

  十味敗毒湯エキス顆粒2.5グラムを一日3回飲む。予防と初期症状の治療にも使える。

  うがい薬:金銀花3g、荊芥3g、桔梗3g、甘草1gを 500mlの湯で振り出して、一日数回口をうがいする。飲み込んでも良い。

 注:以上の漢方薬は、医者に処方してもらうか、漢方薬局からも購入できる。

 (三)気功法――総合免疫力の増強

  法輪功の修煉を通して、白血病、悪性リンパ腫、ウイルス性肝炎、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、アトピー性皮膚炎、悪性腫瘍、放射線障害などの免疫機能に関わる病気の治癒と改善が見受けられる。

  実験研究で、免疫機能を担っている白血球の体外の生存時間が、法輪功修煉者のほうが有意に延長していることを確認した。

  真・善・忍の原則を遵守して修煉している法輪功の学習者は、心が穏やかになり、自律神経のバランスも良くなり、ホルモンの分泌や免疫機能の調節に有意の効果がある。(詳しい情報はhttp://www.falundafa-jp.net/)

 五、まとめ

 1、 世界規模の流行性疾患の対策には、国際協力と情報の共有が非常に重要である。

 2、 独裁政権の情報隠蔽は、その一国の国民だけではなく、全世界に悪影響を与える。

 3、 疫病の予防には、行政ばかりに頼らず、個人レベルの努力も必要である。

 4、 漢方薬で体質増強の効果が期待できる。

 5、 気功法(法輪功)の修煉は総合免疫力の増強に効果的である。

 キーワード:鳥インフルエンザ,新型インフルエンザ,感染実態,大流行,中国の対応,情報隠蔽,予防対策,漢方療法,気功法

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