国連報告:壊死海洋区域が急増、長江・黄河を含む世界に200箇所も

2006年11月04日 18時16分
 【大紀元日本11月4日】国連の最新報告によると、科学者らは世界に200箇所の海洋区域が「壊死」しており、2-3年前に比べ、34%の増であり、状況の深刻さは魚類、その他の海洋生物および人類まで及んでいると指摘した。報告書では、中国の長江と黄河の入り江を深刻な海洋汚染区域として組み入れた。

 *2年で34%が増加、人類に危害が及ぶ

 科学者らは、海洋区域の壊死をもたらした主な原因とは、冨栄養化で成長する海藻類の増殖によって、その他の海洋生物が酸素不足による死亡であるとした。しかし、根本的な原因は、肥料および農場等からの廃棄物、汚水および燃焼用化学石油燃料であると指摘した。

 また、上述物質には栄養分が多く、特にリンおよび窒素過多による水中プランクトンの増殖をもたらし、急増したプランクトンの死骸が海底に沈み、細菌のエサとなり、細菌が海水中の酸素を使い切るため、その他の海洋生物が酸素不足によって死亡すると分析した。国連関係者は、水中の酸素含量が不足するため、魚類、牡蠣、その他海洋生物の生存および重要な海洋棲息地の環境が危険な状態に陥っていると警告した。

 *酸素不足による海洋生物の死亡、魚類の成長

 新に発見された「壊死」した海洋区域は、フィンランドのヤツェベイラコ海、ガーナのフォスシェ湖、中国の珠江の入り江および長江、英国のマイシ河入り江、ギリシャのアイペス湾およびエーゲ海、ペルーのパラカス湾、ポルトガルのモンディコ湾、ウルグアイのモントイタ湾およびインド洋の西部が含まれている。

 報告では、壊死海洋区域は漁業の収穫量に早くも影響を与えており、漁民たちの生活が脅かされているという。2030年になれば、世界の各河川より海洋へ流入する窒素量は1990年中期より14%も増加すると予測されている。

 国連の海洋専門家は、1970年代から、酸素不足の海洋区域数および面積はここ10年間で増加していると明らかにした。しかし、すべての壊死海洋区域は通年酸素不足しているものでもなく、一部の区域は季節・風の影響力によって、栄養分のある海水を壊死区域へ流れた場合、壊死部分が生き返る可能性もあると説明した。

 *長江・黄河の入り江、深刻汚染区域に指定

 報告では、中国の長江と黄河の入り江を深刻海洋汚染区域に組み入れた。中国国家環境保護総局の報告によると、2005年に中国沿海では82度にわたり赤潮が現れたという(海中のプランクトンの異常増殖により海や河川、湖等が変色し酸素不足になる現象)。また、長江入江のある浙江省外海および北部黄河入り江付近の渤海も毎年は赤潮が現れるという。

 これに対して、香港「開放」誌編集長の金鍾氏は、実際、中国大陸では汚染されていない河川はもはや無いと指摘し、殆どの場合は化学工場等での工業廃水を直接に河川へ流したため、汚染が深刻になったと分析した。

 関係者は、地方政府および企業間で短期の利潤を追求するために、往々にして生態環境の保護を無視しているとし、過去20数年間における中国経済の高度成長の代価は環境の犠牲であると指摘した。

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