外国人投資家がアジア市場に戻り、積極的なアジア株投資を再開している。これを受けて韓国などの市場は最高値を更新、アジア地域全体の相場見通しも明るくなっているという。2月末の株価急落の記憶も薄れ強気姿勢が戻った。米経済成長に陰りが見られるなか、投資家は高リターンを求めアジアに目を向けている。
米経済は2007年第1・四半期の成長率が前期比年率1.8%と、前期の同2.5%から減速する見通しなのに対し、第1・四半期の中国の国内総生産(GDP)伸び率は前年同期比11.1%に達している。
アライアンストラスト・アセット・マネジメントのエグゼクティブ・ディレクター、アンソニー・ムー氏は「たとえ米国経済が減速しても、アジア経済は自らの力で成長を維持できる、との見方が強まっている。今後、長期的なマネーの流入が加速しよう」との認識を明らかにした。
アジアで企業の収益の伸びが強いことも、投資家を引きつけている。
ベアリング・アセット・マネジメントでアジア資産投資を率いるキーム・ドゥ氏は、2007年のアジアの1株あたり利益(EPS)伸び率は13%と予想。一方、米国ではEPS伸び率は5─8%の見通し。
野村によると、外国勢は過去5週間、アジア株を買い越した。今年に入ってインド、韓国、フィリピンなど新興6市場に104億米ドルをつぎ込んており、昨年1年の買い越し額172億米ドルに近づいている。
一方、割安感が薄れ魅力ある投資先発掘は困難、との声も聞かれる。
ベアリングによると、新興アジア市場の予想PER(株価収益率)は13.2倍。米株は15.1倍、欧州株は12.9倍。また、アジアでも日本株は17.5倍、香港は16.2倍、シンガポールは17倍だ。
アライアンストラストのムー氏は「保有する銘柄が、バリュエーションに見合う成長をしているか、注意するくらいしかしようがない。ブルマーケットの終わりに差し掛かっており、警戒が必要だ。ただ、市場がさらに上昇する可能性もあり、撤退が早すぎてもいけない」と述べた。
<注目は内需関連>
市場参加者の間では、アジアでおう盛な経済成長が見込まれることから、消費、金融サービス、インフラなど内需関連が、注目されている。
アライアンストラストのムー氏は、アパレルの華鼎集団(3398.HK: 株価, 企業情報 , レポート)、港湾の招商局国際(0144.HK: 株価, 企業情報 , レポート)、複合企業のケッペル(KPLM.SI: 株価, 企業情報 , レポート)を推奨する。
シティは、香港のハンセン銀行(0011.HK: 株価, 企業情報 , レポート)、シンガポール・テレコム(STEL.SI: 株価, 企業情報 , レポート)、テレコム・マレーシア(TLMM.KL: 株価, 企業情報 , レポート)、インドネシアのプランテーション会社アストラ・アグロ・レスタリ(AALI.JK: 株価, 企業情報 , レポート)、台湾の中華電信(2412.TW: 株価, 企業情報 , レポート)、韓国携帯電話LGテレコム(032640.KQ: 株価, 企業情報 , レポート)を「バイ」とする。
シティグループの株式戦略担当マーカス・ロスジェン氏は「内需株は引き続き、輸出株を上回るマージンの高さが追い風となる」と述べた。
[香港 25日 ロイター]
(07/04/26 09:01)
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